気分の問題

気の進まない物件の計算書作成で、久々に徹夜。
アカン、次の日仕事にならんわ。
そこそこ普通のプロジェクトは、最後に計算書をまとめながら数字があるべき姿にまとまっていく快感がありますが、お間抜け設計事務所相手の物件は、気が進まないので数字がバラバラしている感じがします。やっている内容は同じなのですが、ちゃんと整理整頓される形になってないのね。自分で計算書を作っていても不快だ。


あれこれ構造工学の知識を継続的に仕入れているものの、この先絶対に使わんわと思い始めています。保有耐力とか応答解析は、一生やらんな、こりゃ。スキルとしては、ほぼ20代のうちに頭打ちになって、この先は惰性で暮らしていけそうです。今年は1級落ちましたが、なんか適当に構造やっているだけで死ぬまで食えそうだ。
これまで100件以上のプロジェクトにかかわってきて、現場の面倒を見て竣工したのって相変わらず1件しかないので、5年に1件竣工ペースの人生だなぁ。超高層とか免震とか、最後の限界突破状態の修羅場で納めることしかやったことがないので、実は1件もやってないとか、誰も信じてくれなくて困る。たぶん、一緒に仕事した人も知らないわ。
今の事務所の設計なんて、難易度的には寝ててもできるレベルなのですが、会社にお願いしている条件が
・退職金が16800円以上であること
・私を担当者として任命していただけること
というものなので、微妙に頭が上がらない。前の会社よりも良い待遇をお願いしているのです。いやホント、担当者になるのも大変なのですよ。私の知識やスキルは、本当に超ニッチな部分では圧倒的にあると思いますが、常識に欠けるので金にならない。来年こそは1級とって原発関連の下請けにでも行くか。


建設業の不思議な点として、原価を発注者に説明しなければなりません。喫茶店のメニューで原価を表示しているところは知りませんが、建設業ではそうなのです。透明性を担保するために、これは大切なことなのですが、残念なことに建設の材料の単価などは時価に近いところがあるため、非常に困った事態が良く起きます。そういうときに貯金という名のブラックボックスを、さまざまな名目で放り込んでおくのが定石なのですが、そんな世の中ではなくなってきた模様です。実際、この手の工務店が多いので現場での変更や、検査の指摘事項をすべて増加でねじ込んでくるところが困る。そういうところに限って、工程管理や積算が甘いのでイラっときます。鉄筋1本ごときでウダウダ言いやがって。現金で払うから、増額を出せ!私は大人なので、そこまでは言いませんが・・・・。
透明性を確保します!正しいお題目ですが、正しいことが良い事なのか良くわかりません。最近はやりのコンプライアンス。マヌケな会社ほど、『コンプライアンス上のどうらかこうたら』とお経を唱えますね。私としては、客先でコンプライアンス発言をする会社は一切信用しません。これって結構あたっていると思うんだけどね。
日本企業社会に慣れている身としては、こういうグレーな部分を残しつつ、それなりにそれなりなモノを作っていけるシステムであってほしいです。



アメリカの軍事ロボット。
円高の波に乗ってこの技術を買い取って、はよオリエント工業のガワをかぶせて待望の南極1号みたいなのを作っておくれ。