建設的なお話

「国土強靱化」の基本法案策定 自民調査会
なんだか積極財政派が息を吹き返したようです。
すぐに墓場に放り込まれるかもしれませんが。
タテマエは緊縮とか何とか言っていないといけないかもしれませんが、なりふり構わずお金を使わないといけない時期ですねぇ。って、20年前からそうだけどさ。そろそろハイパーデフレという造語を作ったほうがいいかもしれんね。


建設業許可業者数、有効期間延長より過去最低を記録
で、せっかく有効需要を作ってもらっても、すでに土建屋が屍の山です。ありがとうございました。死体は札束で殴っても息を吹き返しませぬ。
ついでに、建築士事務所が激減してますね。今年で11万件くらいらしいです。去年1年で8000件もたたんだそうです。10%減って異常です。
世間でも建設業界でも、建築士事務所が多すぎるという評価ですが、多分2005年くらいの水準(13万件)が若干多いくらいで適正ラインだったのではないかと思います。それなりに仕事が無くて、儲けが無くてブツブツ言いながらやる程度でしたから。2007年の法改正で減った数よりも、去年の減少数が多いとか。
最近思うんだけどさ、マンションやハウスメーカの下請けではない構造設計専業の事務所って日本で3桁あるかないかだと思うわ。そのうち、マトモで常識的な設計をしているのは2桁だと思ってます。圧倒的に数が足りないですね。面白いのが、毎年施工会社の主催で構造設計事務所を中心に年1回の宴会をしているのですが、平均年齢が+1づつあがっているというw何という新規参入のなさか。
意匠事務所でも、図面がかけて現場見れる事務所は4桁だな。この連中しか、日本の建築を見れる人間がいないという恐ろしさ。そして、恐るべき単価の低さ。躯体図の図面1枚の単価を聞いて引きました。ついでに、ハウスメーカとかゼネコンの下請け構造の単価の低さもないわー。


建築士事務所の責任:時間かけ、やるべきことをやる
などと意味不明の供述をしており。
モラルとか『ちゃんとやればいい』とか寝言は聞きあきたわ。
必要なのは知識と技能であり、それを習得できるような所得環境にあります。月給10万なら、10万なりの仕事しかできませんて。
JSCAも『構造設計あるべき姿』とか寝言をほざいている暇があったら、建築の学生を強制的に構造設計の道に監禁して洗脳したほうが生産的です。

また保険屋が勝手なことを言っていると、読者には思われるのであろう。だが、こうしたポリシーを悠然と貫き通している建築士事務所を知っている。その所長は、施工会社には煙たがられるほど徹底した工事監理業務を自ら行ってきた。酒が大好きで、同席した宴席は楽しいものだった。だが、プライベートでは施工者とはお茶も飲まないと語っていた。あくまでビジネスに徹している。

施工業者と宴会しまくりお茶のみまくりでスイマセンね。
別に普通の付き合いだと思うんだけど。

よく設計・施工分離が良いとか言われます。いろいろ見てきましたが、私の経験上設計の能力が低すぎるので出来ないでしょう。ついでに、施工のレベルも低すぎるので任せられません。
いまだに分離発注とか寝言ほざいている建築家が結構いますけど、何なんでしょうね。何であんなに自分に自信があるのか教えて欲しいわ。そうやつに限って、ふたこと目には『アメリカではー』とか言い出すし。打ち合わせは英語でもこっちは構わんよ。関西弁で聞き返すけど。
と、面と向かって世間に言うとこれまた怒られるので、タテマエは設計施工分離、実際はユルユルやるというのが日本の建築文化に向いていると思います。これって思いっきり80年代なんだけどさ。