東京駅新装

SEINが前触れ無くデータ飛ばしやがってくれましたので気分転換に。


東京駅近くの審査機関に用事があったので行ってきました。

正面。皆さん記念撮影に余念がありません。
やっぱでかいね。

免震建物のプレート表示。免震を分かっている人は、このプレートで建物がどんな挙動をするか分かるのですが、まったく分かっていない人はこのプレートを見ても理解できないと思います。もっとうまい表示デザインを考えたほうが良いような。

雨水納まり。
早速ですが、雨水配管と手摺子でクリアランス取れてませんよね。いや、レベル2で壊れても良いんです!でも良いけどさ。こんな大々的なフラグシップモデルでそんなチンケな設計でいいのかしら?

八重洲口連絡通路のExp.J取り合い。なぜかここだけ蛇腹。何でだろう・・・・。えらい貧乏くさく見えるExp.Jですな。もっとちゃんとデザインできたと思います。

外周の納まり。ここも雨水配管と手摺子でクリアランス取れてませんよね。
奥に見えるのは、ガスのフレキ継手かな?これまたクリアランス不足に見えます。スケール持ってなかったので測ってませんが、良くこれで竣工検査通りましたね。
あと、全体的にクリアランスが非常に小さいです。どんな設計をしたのかは知りませんが、昨今の極大地震には到底対応しきれないクリアランスだと思います。しかも、長手方向にべらぼうにでかいので、ちょっとしたねじれでも増幅されることを考えると、この1.5倍は最低限必要な気がします。
外周の見えないところは、グレーチングはめて終わりでしたが、これ、建物内に引き込む納まりなんでしょうか。そうじゃないと、地震時に引っかかって動きません。こういう外堀タイプだと、ゴミ捨て場になっちゃいますね。

改札前のExp.J。まぁ、良いんだけどさ。床材が石〜石で来てるんだからもう少しひねりは無いのか??

無理やりExp.Jの向こうに納めた精算所。趣味の問題だけど、別のところに押し込むことは十分できたと思うんだ。

中央線ホーム下。ここに至っては、床のExp.Jがビニールタイルですぜ。事業費で500億も使っているんだからもっと高級なことをやっても誰も文句は言わないと思います。恐ろしくチープです。

中央線ホーム御茶ノ水側。ホームと干渉したのね。。。。。壁厚インチキしてでも、レンガ貼っておいて欲しかった。。。というか事業主がJRなので、線路を曲げてでも納めて欲しかったです。免震レトロフィットやるんだから、1m建物を前に動かしてもよかったんじゃない??

H鋼の柱で納まりませんでした!どーにもならんわ!!という声が聞こえてきます。多分、建物の応答変位はここのクリアランスをベースにやったのでしょう。クリアランスが小さいわけです。この無理矢理感。。。。気持ちは分かりますが、ここは線路の柱をぶった切ってでも復元して欲しいです。多分、そのうちやると思いますがw夜間工事で、線路の柱を盛り替えてください。。。。。

ぐるっと1周回りましたが、設計者、施工者ともに『建物が地震時に大きく動く』ということをよく理解しないまま事業に突っ込んで行った感じを受けます。多分、最初からちゃんと意識をしていたらあんなチープな納まりにならなかったと思うのです。
免震といえば、構造の話ばかりされますが、私の持論では設備と建築設計がExp.Jで頑張らないと良いデザインはできないと思っています。むしろ、構造は何も考えなくても良いので楽ちんなんですよねぇ。

外ばっかり回りましたが、ステーションホテルは出来が良いかもしれませんね。
なんにせよ、この壮大なプロジェクトに関わった皆さん、お疲れ様でした。レトロフィットだけでも大変なのに、逆打ちで地下躯体作って設備全部盛り替えた上に、文化庁のお相手まで、とっても大変だったと思います。



八王子市役所にてぬこを撮影。