あやしい常識

宮台真司インタビュー「自分はイケてるぞアピールからは腐臭がただよう…“見るに耐えない”コミュニケーション 」
押井守 「ドワンゴ会長曰く『日本は最下層の人間が全部ネットにぶら下がってる』と。だからネットが罵詈雑言の世界に」
押井守もこれで終了か〜。本当につまんないこと言うようになりましたね。生粋のアナーキストで、アジ演説のブレーンでもやっているタイプなのは好きだったのですがねぇ。
この手の文化人の皆様のお口から出てくる言葉が、共通して『日本では〜が遅れている。欧米では云々かんぬん』なのです。押井守の新書でも『酒場で仕事の愚痴を言い合うのは日本だけで、欧米では政治・経済について語っている』とか書いてありましたが、本当ですかね。
政治離れ、投票率の低下が懸念されている日本の政治。本当にそうでしょうか?統計値はネットにいろいろと転がっていますが、あんなにお祭り騒ぎのアメリカ大統領選挙で60%前後。日本と変わりませんねぇ。EU各国も60%前後が平均で、格別日本の投票率が低いというわけではありません。いつも引き合いに出される北欧の国は、人口が900万人程度ととても大国とはいえないので、投票行動に違いがあっても別に問題ないような気もします。
ついでに、『日本の政治家は老人が多すぎる!もっと若返りを!』とも聞きますが、これもデマですな。アメリカの上院議員の平均年齢が60歳、日本の国会議員の平均年齢は50歳代です。まぁ、若返ってお子様が多くなったので停滞しているのではないか?という理屈は通りそうですw
と、かくもあやしい『常識といわれているモノ』とやらはとても厄介です。ネットでちょちょっと調べられる事柄とはいえ、普通のサラリーマンは忙しいので調べる時間が取れないのですよ。


あやしい社説。って、日経にいちゃもんをつけまくってますがw
行動が伴わぬG20声明では

日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)が財務相・中央銀行総裁会議を開いた。世界経済の下振れを強く警戒し、あらゆる対策を講じる方針を表明した。

 G20の結束を誇示する共同声明を採択しても、行動が伴わないのでは意味がない。世界経済の失速を避けるため、それぞれの責任を全うしなければならない。

 今の世界経済は「負の連鎖」にはまり込んでいる。欧州の債務問題と金融不安が引き金となり、景気の停滞が先進国から新興国に波及する構図だ。この悪循環を断ち切る具体的な対応が要る。

 G20声明はそれぞれの課題を列挙しただけで、肝心の行動が具体性を欠く。ユーロ圏では欧州安定メカニズム(ESM)や欧州中央銀行(ECB)の支援体制が整ったにもかかわらず、スペインが要請をためらったままだ。ギリシャ支援の見直しも滞っている。

 米国では「財政の崖」を回避するめどが立たず、2013年から急激な財政引き締めを迫られかねない。日本では赤字国債発行法案の成立が遅れ、予算執行の障害になっている。まずはこうした問題を解決する必要がある。

 日本を除く先進国が13年に財政赤字を半減させる目標を棚上げし、16年以降の目標を再設定するのはやむを得ない。中長期的な財政再建の旗は降ろさず、そのペースを調節しながら経済成長との両立を目指すのが望ましい。

 成長の鈍化が目立つ新興国の責任も重い。財政出動と金融緩和を適切に組み合わせ、景気と物価の安定をともに維持すべきだ。

 「為替相場の無秩序な動きは経済と金融の安定に悪影響を与える」というG20声明の指摘は正しい。過度の円高が世界全体の利益にならないことを日本は粘り強く訴えなければならない。新興国通貨を市場の実勢に近づける一方で、世界的な通貨切り下げ競争を避ける努力ももちろん重要だ。

 G20の政策運営が内向きになってはいけない。ここで国際協調のたがを締め直してほしい。

まったくもって内容がスカスカで、これだけ読んでも大きな矛盾は無いように思います。
で、同じ声明を受けた別の新聞の社説。
G20共同声明 尻をたたかれる日米欧

メキシコ市で開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の共同声 明は、日本の公債発行特例法案の成立遅れで財源確保が困難になっている問題や、収束の見通しの立たない欧州債務危機、「財政の崖」といわれる米国の急激な財政引き締めの可能性を、世界経済の下振れリスクと指摘した。新興国の高度成長に頼り、足元の課題に的確に対応できていない日米欧の先進国が、不満を強める新興国に尻をたたかれた形である。

 共同声明は、世界経済の健全性と成長維持のために必要なあらゆる措置を取ると明記し ており、先頭に立つべき日米欧の実行力が問われている。景気が減速する新興国は、日米欧の政策対応の緩慢さにいらだちを募らせており、声明が単なる作文に終わるようでは、先進国と新興国の溝がさらに深まることにもなりかねない。

 日本は、赤字国債の発行に必要な公債法案がまだ成立せず、予算執行に支障をきたしか ねない状況を問題視された。先進国として、みっともないことであるが、政府与党にすれば、G20の「外圧」を利用して公債法案の成立を図りたいところであろう。野党も同法案を可決し、経済に悪影響を及ぼさないことが国際的な要請と受けとめなければなるまい。

 また、共同声明は為替相場について「為替レートの過度な変動と無秩序な動きは経済と 金融に悪影響を与える」と主張した。超円高の是正を求める日本の意向が反映されており、為替安定の必要性がG20の共通認識として明記されたのは望ましいことである。

 ただ、こうした主張は初めてではなく、昨年10月のパリ会合の声明にも盛り込まれて いた。主要国に内向き傾向がみられるなか、今回の声明も実効性に多くは期待できそうになく、「通貨の切り下げ競争の回避」という呼びかけが実現するとは思えない。

 日本経済は景気後退局面に入った可能性が高い。世界経済の成長維持に必要な政策を総 動員するというG20声明は、デフレ脱却と円高是正のための政策を政府、日銀に問うものでもある。

たとえば、新興国の扱いにしても、

成長の鈍化が目立つ新興国の責任も重い。財政出動と金融緩和を適切に組み合わせ、景気と物価の安定をともに維持すべきだ。

新興国の高度成長に頼り、足元の課題に的確に対応できていない日米欧の先進国が、不満を強める新興国に尻をたたかれた形である。

です。まったく正反対の内容です。まぁ、日経新聞様がお間違えになっているんですが。面白いのが、『財政出動と金融緩和を適切に組み合わせ、景気と物価の安定をともに維持すべきだ』というのがまさに日米に求められている内容なのです。高度なブラックジョークでしょう。さすがはクオリティペーパーである。
で、実際のところの声明文はというと。
G20声明全文
禅問答みたいなフワフワした内容ですが、要は手段にこだわらずすべてをつくせ!ということでしょう。前半部分は日経もちゃんと伝えていますね。財政赤字云々はお得意の飛ばしでしたが。
新聞は読み比べましょうとか気軽に言われますが、たったこれだけの内容を比較するだけでも大変なのです。読み比べられるのはよっぽどの暇人でしょう。この読み比べという文化もあやしい常識の一つだと思ってます。



あれだろ。2号機をフィーチャーしておきながら10分で退場するんだろ。もうだまされんぞ。アスカの鳥葬なんてやった日には暴動が勃発するな。間違いない。
17日の2回目の上映で座席を確保。この日に配筋検査とか予定入れたら殴りこみにいきます。