金銭感覚について

比較的大きな企業にいたこともあってか、私の金銭感覚はだいぶ破壊されています。
それを踏まえて。

国会議員が半分になるとどれだけ費用節減になりますか。
よくある、議員の数を減らして歳費削減というフレーズ。
このリンク先の計算があっているかどうかは知りませんが、国会議員の数を半分にした場合の削減額が175億だそうです。金額からするととてつもなく大きく見えますが、日本の年間GDPが500兆円なのでゴミのような金額です。議論するだけ時間の無駄でしょう。政府予算規模が90兆円というのからしても完全に誤差の範囲です。

ちなみに、175億あれば何が建設できるか?
建設費用だけ見ると結構な額ですね。大阪駅北ヤードの50階建マンション(800戸くらい)の建設費用がこれくらいです。が、事業として考えると、駅前のそこそこ良い土地を仕入れようとすると100億は楽にかかるので建設費で75億。ちょっとしょぼい高層マンションくらいができます。175億なんて、たったそれだけの金額でしかないのです。(土地安く設定しすぎた)
これが高速道路になると、あれこれ試算の方法はありますが50億/km程度みたいです。国会議員を半分にするなんていうラディカルな議論をして、得られた利益は高速道路3kmちょっとを合理化した程度。まさにゴミ。設計者と施工者を殴ったら合理化できます。
いかに議員歳費の削減が無駄な議論かがわかります。


先日500億使えといわれたら何をするか?と聞かれました。当然、種子島宇宙センターに月周回コースの往復切符の売り場を聞きに行きますが、500億ぽっちだと片道切符だろうなぁ。せめて兆単位でお金欲しいです。
東京駅の改装の総事業費が500億と言われていますね。その割にはしょっぱい出来でしたがw
東京スカイツリーの建設費が400億。1400億の間違いと思いますが、Oさんが4桁億円の赤というのも噂だけじゃないな。鉄骨量から計算すると、鉄を買うだけで400億くらい吹き飛びます。話にならん金額ですわ。
先日も触れましたが、あのアポロ計画ですら全部で10兆円規模でしかありません。少なくない?私はありえないほど少ないと思いました。ステルス戦闘機1機のお値段が2000億とか言われているのからすると、月まで行けるのにたいしたお値段じゃないですね。


ちょっと前に東のエデンというアニメがやっていました。100億を使って日本の世直しをするという話なのですが、100億という金額がしょぼすぎて泣けてきました。せめて1兆円単位では・・・・・?上でも触れたように、100億ごときでは中堅デベロッパにすらなれません。ミサイルも戦闘機も買えません。人間の買収にしても、100億なんてすぐになくなるでしょう。


日本のバブル崩壊の不良債権が100兆、アメリカのサブプライムローン危機の不良債権が200兆、ソブリン国債の金融危機不良債権がこれらの何倍か。100億とかちっさいちっさい。どーでもいいわと思わされます。完全に工学的には誤差の範囲内です。くしゃみとか、その日の気分で無くなる単位ですな。


と、建設業だから壊れた金銭感覚になるのですが、その辺の零細企業のおっさんでも億単位の売り上げなんか普通だろうし、この辺の話は良く分かると思うのですが。。。。
ちなみに、金融の相場師からすると私のこの金銭感覚にゼロを3つ足したくらいのいい加減さのような気がします。facebook時価総額の上場時からの棄損は4兆円くらいだったかな?まぁ、時価総額会計と言うのもインチキ以外の何者でもないのでほとんど幻の数字ですがw

プロジェクトとかをやっていて思いますが、億の単位に入ると完全に他人事になりますな。基本的に『俺知らんし、というか俺の金じゃないし』というスタンスじゃないと、普通の人は正気を保てないと思いますね。