変人と変態は勝手に集まるもの

私はFacebookとかでコミュニケーションを取ることに、全くもって優位性を感じません。別にあれはあれで勝手にやっていればいいと思いますが、個人的にはあの横の連帯感にどうにもなじめないのです。
ネットの普及で、各種好事家が連絡を取りやすくなったとかの考察はありますが、タイトルにもあるように変人と変態は運命的に惹かれ合うのか、勝手に集まるのではないか?が持論です。
大阪で働いていた時は、周りは構造設計オタクとか、鉄の妖精とか、セメントペーストを舐めてスランプを判定する変なオッサンとか、明らかに変態クラスの人間が周囲に多かったです。東京に来てからは薄味の人が多くて物足りませんが、隣の事務所には近代モダニズムおたくが座っていますし、取引先には昭和初期RCオタクと、昭和初期建材オタクがいたりします。別に示し合わせたわけではないのですが、なぜかこいつらは集まってくるようです。普通の人間の私としては、ついていくのがやっとで困ったものです。あいつらは、こちらの知識お構いなしにフルパワーで来るので、全く油断できません。先日大宮で飲んでいた時のテーマは、『ナチスドイツと村野藤吾について』でした。何なのその変化球。俺、構造が専門なんやけど、なんか答えなあかんのか……。

webでいろいろと探し物をしていると、世の中には変態がたくさんいるものです。
http://20thkenchiku.jugem.jp/
この人、相当見てますね。
http://20thkenchiku.jugem.jp/?eid=363
葛飾区庁舎って、佐藤武夫の設計だったんかい!知らんかったわ。煉瓦の透かし積みがそれっぽい雰囲気を出していますね。
煉瓦の透かし積みは、建築家の表現技法としてさっぱり見ないものですが、例外が日建設計の江副氏の設計です。大阪の弁護士会館とかフェスティバルホールとかで多用されています。当時は、厄介な納まりを提案する人だなぁと思っていましたが、こちらも知識を蓄積することで、あの表現技法は佐藤武夫に連なる公共建築の表現としての現代版であるとの結論に達しました。本人の何かのインタビューでそういった趣旨のことを発言していますし。
あの透かし積み、工学的には難しいんですよね。ああいうのをちゃんと設計して、良い空間を実現するのが建築家の役目だと思うのですよ。
http://iinavi.inax.lixil.co.jp/ialetter/pt0612/a001.html
大阪の弁護士会館、ホールはかっこいいと思います。外観もシャープです。が、あまりにひょろひょろに見えるのが難点。。。。ちょっとやりすぎじゃない?日建らしいといえばらしいので、あれもありかなと。東京のちゃらけた日建の設計に比べて、あちらの方が往年の日建設計っぽい気がします。


このシリーズ、めっちゃ安いんだよね。よほど需要がないんでしょう。

先日、コミケでも建築関係の資料が出展されていると書きましたが、あれは冗談だと思った人も多いはずです。いや、本当にあるんだってばよ。
恋文、日土小学校。
http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=14658

漫画?イラスト集!と思ったでしょう、残念でした、ハードコアな建築写真集でしたっ

日土小学校は、木造によるモダニズムの傑作とされながら、出版された資料や写真は皆無ではないでしょうか?大体、このサークルは他にも村野藤吾本を出したりしているので、プロの犯行ですね。