読了めも
- 作者: 松隈洋
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2013/01/23
- メディア: 単行本
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うーん。松隈さんの趣味では?定期的に古めの建物を壊す際に、建築学会から保存要望書なるものが出ています。その文章を読むたびに、『古いものはいいんだ』しか書いてなくてげんなりします。この本もその続きかと。もっと、体系的にアカデミックな内容を語らなければなりません。
私の勝手な定義では軍人会館や大阪城もモダニズムの一種だと思うのですが、センセイ受けが悪いから無視されてますね。あとは旧日本軍関係の施設とか。鉄筋コンクリートの導入はモダニズム建築家によってなされたというのが、建築学会におけるコンセンサスみたいですが、日露戦争の旅順要塞戦か何かでコンクリートの有用性を見出した海軍が持ってきたんじゃなかったっけ?
所謂モダニズムマンセー本ですな。
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R.O.D REHABILITATION (愛蔵版コミックス)
- 作者: 藤ちょこ,原作/倉田英之スタジオオルフェ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/04/25
- メディア: コミック
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まだRODが完結していないのに驚いた。
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- 作者: 山本ヤマト,降矢大輔,鏡貴也
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/05/02
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悪くない滑り出しであるものの、設定とか専門用語がちょっと滑っている感が。
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邪推する、たのしみ―アートから風俗まで (Fukutake Books)
- 作者: 井上章一
- 出版社/メーカー: 福武書店
- 発売日: 1989/02
- メディア: ハードカバー
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いやらしいエッセイ集である。著者の井上章一氏は友達がいないに違いない(とってもほめてる)。何らかの事象が発生した際に、井上氏は邪推します。まるで、社会を斜め下から見上げてスカートの中を覗くように。たいへん厭味ったらしい根性です。だけど、そうやって物事を眺めることは悪くはないです。
『つくられた桂離宮神話』が個人的には大ヒットでした。モダニストがブルーノ・タウトを担いだ背景と、文化人がそんだけ言論によって桂離宮を広めようとしたにもかかわらず、一般大衆はガイドブックを眺めていただけで、言論は関係なかったm9(^Д^)プギャー。あ、俺はセンス無いから桂離宮が美しいかは分かりません。と、非常に嫌らしい上に、周囲に大量の敵を作るような組立。素晴らしい。
建築関係者で教養があると自分で思っている人間を煽り過ぎである。
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- 作者: 山形浩生
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 1999/12/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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もう、10年以上の本になってしまいましたが、書いてある内容は今でも通じるなぁ。
教養とはいっても、その辺のちゃらいネーチャンや一般主婦、サラリーマンは関係なくて、主にエリート層向け。
例えば、日本とアメリカで比較しましょう。何で平均するかはともかくとして、抽象的な平均値としては日本人の方が頭が良いでしょう。では、頂上対決!これも十分に勝負ができるレベルにあります。さて、白人のエリート軍団と日本のエリート軍団を戦わせると・・・・。コテンパンに日本はやられるでしょうね。主にそこいらの層に向けての教養のお話ですので、日本人の95%くらいは無関係な話です。
とかいうこれまた厭味ったらしい書き方なので、大変お怒りの方々が目に見えますw
- 作者: リチャード・A.ムラー,Richard A. Muller,二階堂行彦
- 出版社/メーカー: 楽工社
- 発売日: 2010/09/02
- メディア: 単行本
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この辺の本は、アメリカのエリート大学の文系向け講義集です。私は工学部の修士卒なので、ある程度はついていけますが、国公立大の文系でこの本についていけるのは何%ですかね?アメリカと決定的な差があるのは、この辺でしょう。
近ごろは、東工大に池上氏を呼んで『分かりやすく説明する』旨の講義をやっているそうですが、時間の無駄ですね。フックの法則が理解できない・理解しようともしない連中に対して、最先端の研究を平易に話したところで通じるわけはありません。犬か猫に算数を教えるようなものです。
という発想に対して、『選民思想だ!』とか反応しているようではだめだということがよくわかります。
主に触れられているのが、ネット関係と工学・理学・経済関連です。山形は歴史とか哲学に触れてないから教養じゃねーよ!という意見もなるほどと思います。が、歴史・哲学・文学については、現段階では普遍性がありません。海外に行っても、芥川とか言っても誰も読んでません。逆に、宇宙のどこに行っても成立するニュートンの法則やらシュレーディンガー方程式の方が教養としては普遍性があるじゃろ?というスタンスでないかな。