飛ばし記事

「不確定性原理」の欠陥、光使い検証 東北大など
この見出しは飛ばしです。まるで不確定性原理に欠陥があったとしか読めないタイトルですが、今回の発見は欠陥ではありません。不確定性原理において、測定誤差と存在自体の揺らぎを明確に区分しないままごっちゃになっていたものに対して、測定誤差を独立に抽出できるようになったというのが本当のところです。ですので、誤差がゼロになるという文章も間違いです。誤差を取り出すことにより、本来的な意味での不確定性を抽出可能になり、物理現象を正確に観測できるようになったというのが趣旨のはずです。
これ、科学部の人が記事を書いているのでしょうけど、大学1年生以下の知識しかありません。こういう記事を読むと毎度思うのですが、プレス発表するのがばかばかしくなりますね。こんなもんは、wikipediaさんにちょちょいと聞いて、その辺のちょっと詳しい人に取材すればこんな記事にはならないはずなのですが・・・・。
と思ったら、皆さん見出しが横並び。新聞記者っていう人種は取材しないものなのでしょうか?まぁ、私は建築構造の分野において、散々ボロクソにマスコミにやられている口なのであの連中の書いたことは、特に理系分野においては相当の疑いを持って読むようにしています。

東北大など、不確定性原理における「小澤の不等式」の成立を実験で証明
このライターさんの記事はよくかけていますね。かなり専門的なので、私の知識では追えないところも多いですが、結論とその功績については非常に簡潔にまとまっています。

一方、小澤の不等式とその検証実験の意味するところに対しては大きな誤解も生じている。学会においても、小澤らの研究を契機として、不確定性関係の研究に関して新たな議論と展開が生まれようとしているという。量子力学や不確定性という問題は、一般にも大変興味深い話題であると同時に十分に理解するには難しい題材であるため、今回の研究や関連研究の結果とその意味するところについては、適切な広報活動によって一般にも正しく理解を広める努力が必要だと考えているとする。

ですよねー。基本的に問題はメディアです。
ニュースの見出しを見たときは、『すごい発見もあったものだ』と感心しちゃったのですが大間違いでした。日ごろは『シュレーディンガーのぱんつ』による考察程度しか量子力学は用いませんが、面白い発見もあるものです。

16 : 名前をあたえないでください[sage] :2013/07/18(木) 11:30:25.86 id:QXDBWF/n
ハイゼンベルク不確定性原理

 ε(Q)η(P)≧h/4π

小澤の不等式

 ε(Q)η(P)+ε(Q)σ(P)+σ(Q)η(P)≧h/4π

ただし、
ε(Q)は位置の不確定性、η(P)は運動量の不確定性、
σ(P)は運動量の量子ゆらぎ、σ(Q)は位置の量子ゆらぎ
ε(Q)η(P)は測定の不確定性(認識論的)
ε(Q)σ(P)+σ(Q)η(P)は量子ゆらぎ(存在論的)
hはプランク定数

ニュアンスとしては
ニュートン力学はこういう式だが、光速に近くなると厳密にはこのアインシュタイン方程式のほうが正しい」
と同じような感じ。より厳密になった

これが分かりやすかったです。

消費増税、慎重な対応を=浜田内閣官房参与

「第1の矢(大胆な金融緩和)があまりにもいいから、このままやってしまっても良いような状況になっているのは万々歳だが、経済を損なわないようにすべきだ」

という飛ばし記事がありましたとさ。
実際は、
時事通信社に記事および見出しの訂正を求めます

私の発言として、「(消費増税について)第一の緩和(金融緩和)があまりにもいいから、このままやってしまってもいいような状況になっているのは万々歳だ」とあり、あたかも増税を容認したかのような書き方になっていますが、私はこのような発言は一切しておりません。

私は『次の四半期にも景気回復が華々しく、このまま増税しても良い状態になれば万々歳だが、そうでなければ歳入を生む源である、景気回復という金の卵を産む鶏を殺してしまうことになる』と申し上げたのであり、特に後段がこの発言の本旨です。

でしたとさ。
私が分からないのは先日と同じです。『日本をどうしても滅ぼしたい!』のであれば、この手の改変は当然すべきであり有効な情報操作になります。でも、そうじゃないんでしょ?問題はここにあるのです。
ちなみに、新聞の読み比べをするのは馬鹿げています。不確定性原理の釣りタイトルを見る限り、横並びで全員間違ってますもん。大体そんな暇ちゃうし。