木造の耐震診断講習会

建築防災協会の指針が2012年に改訂されたので。
結構な方が講習を受けられていました。250人くらい?
木造の耐震診断って、保有水平耐力計算もどきと限界耐力計算もどきと許容応力度計算もどきとRC耐震診断もどきの闇鍋状態なのですが、極めて分かりにくい。分かりにくい上に、今回の改定で手計算ベースではなくプログラム運用が前提になったので、さらにわかりにくい。
講師の先生が盛んに『精密診断の方が誤差が少ない』と言っているのが気になりました。保有水平耐力もどきをベースにしているので、精密診断が一般診断よりも保有水平耐力計算結果に近い、というのは当たり前では・・・・。『精密診断は保有水平耐力計算の結果と誤差が少ない。なぜならば保有水平耐力計算もどきをしているからだ』これって、典型的なトートロジーです。先生方の頭の中は混乱しているみたいです。普通は、そもそもの保有水平耐力計算もどきがどの程度妥当なのかを、Eディフェンス実験から類推した・・・みたいなのが知りたいのですよ。
んでもって、最初の方は終局ベースの話をしていたのに、なぜか水平構面あたりから損傷防止の話になっています。あれれ???
残念ながら質問タイムありませんでした。壁量計算がかろうじでできる能力を対象にしていたみたいなので、今日の講習の中身を理解できるのは5人もいなかったような?
せんせー方は、現地調査→一般診断→補強計画→現地調査→精密診断→補強実施設計→精密診断→現場監理をやってほしいと言っていたのですが、設計料の相場が10万程度。やるわけねー。赤字で過労死します。保有水平耐力計算込みで10万はねーよ。現場と意匠の調整込みで30万が最少相場だと思います。ちゃんと理解してやるならば。まぁ、適当にプログラムに放り込むなら10万が相場か。

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明倫館でBSC賞作品集投げ売り中につき保護。東京オリンピックの時ですね。
出雲大社あり、四天王寺あり、大石寺あり、東京カテドラルあり、天照皇太神宮教ありの、宗教的なウルトラカオス状況です。なんか今は勝手な思い込みで宗教がタブーらしいですが、ちゃんと建築として評価されている時代だったかもしれません。麻布の霊友会釈迦殿の大屋根とか、構造的には結構面白そうな感じですね。

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東京駅に行く度に気になるのですが、免震Exp.Jの上に思いっきり物置いてます。それどころか、東京駅の模型置いてあるし。これはあきまへんで、という好例。ここの納まりがどうなっているか知りませんが、動くと口が空いて挟まるんじゃないの?免震Exp.Jの設計指針とかとろくさいモノを出すなら、フラグシップモデルである東京駅がすでにトホホ君であることを知ってほしいものです。学会の先生方は、東京駅で乗り換える時に何も思わないのかな?私は気になって仕方ないです。