もはや映画ですらない風立ぬ

はい。風立ぬも見てきましたよ。
駄作というのは作品に対しての評価であって、もはや映画作品ではないこの映像には何と言ったらよいのでしょうか?映画ですらありません。
飛行機を描く映画ならば、最初のVTOLよろしく離陸するシーンはいただけません。夢の中なので、翼の上を歩こうが何しようが勝手ですが、飛行機が変な飛び方をするのはダメでしょう。その時点で見限っちゃいました。
作中の二郎氏。うんうん。イノセントだね。あの時代に東大に行ける人間が、日本が貧乏だとか寝言ほざいて浮かない顔をしている。蹴飛ばしたいです。
試作機が墜落したのに、設計主任が軽井沢で休暇?クビですね。
もっとエンジニア映画だと思っていたのですが、現役エンジニアは何も共感しません。唯一計算尺にだけは魂がこもっていました。
世間では美しい映像と言われているようですが、紅の豚の時代から20年近くたっているというのに映像技術に何の進歩もありません。水上艇の上げる水しぶきが戯画チックなのが持ち味なのでしょうか?日ごろからいろいろとアニメを見ている身としては、ジブリの技術革新に対する怠慢としか思えません。
主人公の二郎氏は、常に背筋が伸びて歩いています。関東大震災だろうと、昭和恐慌だろうと、設計の追い込みだろうと常にロボットのようです。これはファンタジーであるという演出意図なのでしょうが、その演出意図をはっきりと打ち出すためにはプロの声優に素人くさい演技をさせるべきでした。演技すら放棄した主人公。はたしてこんなものが映画と呼べる代物なのでしょうか?

「憲法 いまこそ役立つ」 宮崎監督 重ねて改憲反対
9条 世界にアピールを スタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫さん

森と水がきれいな国をね、みんな侵せますか。そこへ侵略する国があったら、世界の非難を受ける時代でしょ。現代って、一国の暴走に世論がブレーキをかける時代なんです。

あの?トルメキアのクシャナさんは風の谷に攻めてきましたけど・・・・。
ムスカもシータを押し込み強盗よろしく誘拐しましたね。
作中でもゼロ戦を作りたかったけではないだの、日本人全員に責任があるだのクソみたいな言い訳を垂れ流す醜い画面です。
押井守もそうなのですが、今まで好き勝手やって若い連中をつぶしてきた老人が良い人ぶって文化人面するようになったら終わりですね。彼らの使命は、死ぬまで若いやつをつぶして前のめりに倒れることです。後ろを振り返って善人面しているのが、はっきり言ってマヌケです。
一生懸命、韓国と中国にリップサービスしてますが、無駄ですよ。

ナウシカの漫画版において、最終的にナウシカの下した判断は非情な現実に基づいたものでした。
年を取って、現実を直視できなくなった人間が作ったファンタジー映像を見たい方はぜひ劇場へ。
と、ボロクソに酷評したけど、主人公の友達の本庄は良かったよ。彼の言っている内容の方がぐっときます。

【ネタバレ】パシフィック・リム(Pacific Rim)感想まとめ
よし。次はIMAXの吹き替え版を見るか。これ観る前は、WWZを見るつもりでしたけど、パシフィック・リムがすごすぎてどうでもよくなりましたw