読了めも

またたまってきた。


ここ数年のラノベから現代日本を語る?きわめて浅薄で価値なし。
現代日本って、この人らの定義だと『ここ数年』らしいです。ほかの業界の識者と呼ばれる人たちの論評もこの手の浅い話が多くてうんざり。
読み捨ての新書としてはこんなもんでしょ。

大東京トイボックス (10) (バーズコミックス)

大東京トイボックス (10) (バーズコミックス)


無事完結。現実世界に合わせてソーシャルゲームの話に舵を切るかと思いきや、最後までソフトつくりで押し切りました。なかなかの佳作です。『地獄への道は善意の煉瓦で敷き詰められている』とか『ニーメラーの詩の逆説』とかなかなかに示唆に富む内容です。
で、ドラマ化するらしいです。赤ジャージは魔法使いだったからあんなイケメンちゃうで。


東京トイボックスの下ネタ短編集w
私はこの作品巻末の月山ちゃん目当てで読み続けた気がします。

Fate/Apocrypha vol.2

Fate/Apocrypha vol.2


ほい来たFate商法。この辺のエロゲ界隈の冗長な中二文章がどうにもなじみません。昔はサクサク読めたんだけどなー。

困ります、ファインマンさん (岩波現代文庫)

困ります、ファインマンさん (岩波現代文庫)


名著。小学校とか中学校の図書館の偉人伝記にファインマンは入ってなかったなー。大学に入って初めて知りました。まぁ、逆立ちして立ちションするような奇人の伝記は子供には刺激が強すぎる。
本書では、かの有名なチャレンジャー事故調査委員会がメインで収録されています。トホホな解析結果を見た氏の反応は『garbage in, garbage out』というもの。ゴミを入れたらゴミが出るという真理ですな。
NASAの高官がさっぱり統計理論を理解していなかったというのも今と同じでしょう。高等数学レベルではなく、中学校の算数レベルで理解していないのですから、この手の問題は世界共通ですね。


主上の新作短編でも掲載されたかと期待しましたが、違いました。ファンブックです。学生の頃、ブックオフを回って講談社X文庫ティーンズハートを探しまくったのも懐かしい思い出です。今は普通の本で出ているのでお勧めです。

タブーすぎるトンデモ本の世界

タブーすぎるトンデモ本の世界


と学会ウォッチャは幸福の科学の打率が高過ぎである。というか、最近の総裁の守護霊乱れうち状態だと、それの観察日記だけで1冊本ができちゃいます。幸福実現党が超ケインズ政策寄りになってて不思議になって調べたら、ケインズの守護霊降霊してましたし。
そろそろ幸福の科学ネタは別枠にして、ほかの面白トンデモを紹介して欲しいところ。

開国前夜―田沼時代の輝き―(新潮新書)

開国前夜―田沼時代の輝き―(新潮新書)


最近の教科書は知りませんが、私が義務教育で習った頃は『田沼は汚職政治家で松平は清く正しい政治家』と習いました。これは、今では大間違いの認識だったことが明らかになっています。田沼こそ、時代に先駆けて商業を発展させた名政治家で、現代に残る汚職政治家の落胤は後世の政治家が、自分の株を上げるために田沼を貶したというのが通説になりつつあります。
私も習った頃にうすうす疑問に感じていたのですが、江戸時代のなんたらの改革って、威勢は良いけど結局世直しになってませんよね?経済学の概念すらなかった時代から、緊縮は世の中を壊すというのが分かり切っているに、いまだに呪文を唱えている方々。汚職ぐらいで済むなら、世の中を壊すよりはましだと思います。でも、松平某のように社会活動を道徳劇だと思っている方が政権に座っている限り、社会の生活や幸福は上向きになることは金輪際ないでしょう。
『江戸っ子は宵越しの銭をもたねぇ!』とは方々で言われることです。今まであまり深く考えたことはないですが、これって江戸幕府の対デフレプロパガンダですよね。確かに、江戸の100万人が蓄財に走ったら経済(というか貨幣)がショートします。この話の出どころは、『商人がお金を貯め込むことを馬鹿にした』とも言われます。決して、商人の散財に対して馬鹿にしているわけではないのです。信用創造機能がない以上(銀行無いからね)、貨幣をとにかく動かすのが幕府の勘定方の一番のお仕事だったように思います。
と、江戸時代ですらまともな経済論評がポツポツ出てきた程度ですから、総合的な理論としてはまだまだ未発展もいいとこですわ。

人類資金1 (講談社文庫)

人類資金1 (講談社文庫)


M資金というのがありまして~。10兆円の価値らしいです。
M資金のMはMankind(人類)キリッ』とか言われてもねぇ。人類も安くなったものです。10兆円ごときで資本主義の終焉どうのこうのとか、新しい世界とか狭すぎます。為替介入で1週間で溶ける程度のボリュームしかありません。あまりにも人類に対する値付けが安すぎだと思いませんかね?

クラッシャーズ 上 墜落事故調査班 (文春文庫)

クラッシャーズ 上 墜落事故調査班 (文春文庫)


これは墜落テロと女性工作員の話を分けるべきでした。非常に引き込まれる内容ながらも、散漫な印象に終わって残念。プロフェッショナルチームのお仕事小説としてはOK。

シャドー81 (ハヤカワ文庫NV)

シャドー81 (ハヤカワ文庫NV)


飛行機ものということで。ベトナム戦争時に、戦闘機を拝借した上に民間航空機にロックオンして身代金を頂戴するというスケールの大きさ。ハイジャック小説としては孤高の金字塔でしょう。
ちょっと古い小説なので、犯人側の話しか出てきません。今どきだと、交渉チームと犯人チームの駆け引きに重点を置くのでしょうが、執拗に犯人側のディテールを描くことが逆に新鮮に感じました。

暗殺教室 6 (ジャンプコミックス)

暗殺教室 6 (ジャンプコミックス)


ネウロの超濃い味を求めてしまうので、暗殺教室はちょっと薄味目。だから人気出るんだけどね。アニメ化はしないで、変態路線を突き進んでほしかったです。


ここに来てミリタリー路線に行くなら、最初からお願いしますよ。
AI関連も、ここに来てSFですかー。

大日本サムライガール 6 (星海社FICTIONS)

大日本サムライガール 6 (星海社FICTIONS)


やばい。話がどんどん小さくなってきてます。はよ革命家クーデターよろ。それこそが作者の持ち味でしょうに。ちょっと現実世界の展開を盛り込んだがゆえに失速気味。次は来年なので、大ぶろしきをぶち上げて欲しいです。
にしても、総裁のブログ更新は止まってるし、担当編集者はもう少し真面目に宣伝してください。悪い作品ではないうえに、競争相手がいないにしろ、もうちょい売る努力を・・・・。
東京より憎しみをこめて 1 (星海社FICTIONS)

東京より憎しみをこめて 1 (星海社FICTIONS)


とりあえず、今のところの注目ポイントは横乳ですな。


無事に3巻のマラソン完了!私の中では、この作品は最後のブラックジャックを出す場面で終了していて、その後はエピローグだと思っています。バロットの戦いからすると妥当です。
そうすると、今回のカジノシーンはちょっと薄味でした。うぶちんはアニメの脚本を書くときは、さらっといくよな~。ファフナーでもそうでした。
これ、映画初見の人はイーブンマネーでブラックジャックを破ったことが分からないんじゃない?アニメから入る奇特な人はいないだろうけど。