読了めも

工手学校―日本の近代建築を支えた建築家の系譜―工学院大学

工手学校―日本の近代建築を支えた建築家の系譜―工学院大学

工学院大学の変なOB建築家列伝。高崎観音の実施設計した方は、大正時代に木造5階建てまでやっちゃったみたいでして。なかなか面白いことをやりなさる。
他にも、初代通天閣の設計者も工手学校のOB。彼は何をトチ狂ったのか、パリの凱旋門の上にエッフェル塔を乗っけちゃうという離れ業の造形を行いました。早すぎるポストモダンである。また、あの伊藤忠太にコンペの審査で「選には入れがたいが意匠の奇抜または優秀なものは、これを捨てるに忍びない」とまで言われた変人建築家までいます。
岩屋寺 (久万高原町) - Wikipedia
このお寺、超変です。築地本願寺の木造バージョンで、どこまでも独自の意匠を貫いています。そして、国会議事堂のメイン設計スタッフなのに愛媛の山奥に同時期に作っているとか。いろいろおかしい。
建築家といえば、高学歴のインテリばっかだけど、こういう大学の奇人列伝を読むと元気が出てきます。工手学校は、日本国内にエンジニアが少ないので、東大の先生を講師に読んで促成栽培しようというのが建学の精神。今のわけのわからん建築学科の教育も見直してほしいものです。
組織のカギは副将が握るとは私の持論(@幽遊白書の蔵馬)ですが、まさにすぐれて頭のおかしな副将がたくさん生まれたことがよく分かりました。良い本。
連載開始時から社会情勢は大きく変わったのに、よくぞまぁ原作を続けられるよねぇ。
甘々と稲妻(1) (アフタヌーンKC)

甘々と稲妻(1) (アフタヌーンKC)

私もごはん炊いてほしいれす。
建築家ムッソリーニ―独裁者が夢見たファシズムの都市

建築家ムッソリーニ―独裁者が夢見たファシズムの都市

ムッソリーニ、建築に口出し過ぎワロタwww
イタリアのモダニストとしてファシズム様式に抵抗したと紹介されることの多いテラーニが、実はムッソリーニよりも純粋なファシストだったとか、コルビジェがドゥーチェに売り込みに来て肘鉄くらわされたとかのディテールが満載。本書はムッソリーニを主軸にしていますが、第2の主人公というべきなのがピアチェンティーニ。彼は日本ではほとんど紹介されていないので、図版をもっと入れて欲しかった。
本書では、ムッソリーニがどこそこの起工式に行っただの、竣工式に出向いただのというディテールが満載です。彼は20年間の間に建物作りまくり。建築家と会いまくり。口出しまくり。残念ながら建築のセンスはなく、ヒトラーに『あいつ馬鹿だから俺がモダニズム教えたったwww』とか言われる始末。センスもないのに建築に口を出す愚かな独裁者かといえば全くその逆で、建築やインフラによる国民の啓蒙と意識改革の効用を知り尽くしていたさまが本書で明らかにされます。
筆者は一貫してファシズムには反対の立場なのですが、現代においてもファシズム期の建築が存在感をもってイタリアの町の景観を作り出しているということは、ムッソリーニの思想の勝ちであろうことが暗示されています。ヒトラーにしてもムッソリーニにしても、建築の普遍性なるものに腐心していた形跡が見受けられます。どちらもオーダーが『1000年後の都市』である。彼らの作り出した建築は違ったものであるものの、思想を追求した普遍性への希求は共通しています。旧ソ連衛星国とか各種独裁国家のメガロマニアックな建物が、妙に似てくるのもこの辺の考え方にあるのでしょうね。
翻って日本。帝冠様式ファシズムだの悪いナショナリズムだのボロクソ言われてましたが、本当のファシズムとかはもっと良いものです。日本は貧乏くさいっすね。
ドイツのゲルマニウム計画も大概でしたが、イタリアのEURも大概です。こいつら戦争に負けたのは、公共事業のやりすぎじゃねーかと思います。日本みたいにもっとまじめに戦争してください。
論文捏造 (中公新書ラクレ)

論文捏造 (中公新書ラクレ)

ベル研究所の世紀のスキャンダル、ヘンドリック・シェーンの事件の取材記録。
ヘンドリック・シェーン - Wikipedia
丹念に取材してあるのは良いのですが、記者が科学論文のイロハも知らないし、多分学術論文を書いたことがないので、頓珍漢な内容が散見されます。学術論文のことは一般の人は知らないから、取材する方も素人で良いとか言われそうですが、それこそ無関係だからほっとけよとか思っちゃいます。
3科学誌は商業主義…ノーベル受賞者が「絶縁」 (読売新聞) - Yahoo!ニュース
とはいうものの、こういう弊害もあるよねと。ここ10年はとりあえずバイオと言っておけば予算取れます。建築だと、とりあえず長周期地震動と天井とか言っとけば群がる習性はなんとかならんかね。
はねバド! (1) (アフタヌーンKC)

はねバド! (1) (アフタヌーンKC)

なんかすぐに打ち切られそうなバドまんが。主人公が薄いな~。
大日本サムライガール 7 (星海社FICTIONS)

大日本サムライガール 7 (星海社FICTIONS)

民政党・CIAと共闘し、政権奪取に向けて本格的に動きだした日毬達だったが、思わぬ「強敵」が立ちはだかる……艱難辛苦の第7巻!

やっと話が動き出す?


おっぱいは分かった!杏奈の乳揉みシーンは分かりますが、いちごREDって誰得だよ。総帥のブログも更新止まっているし、明らかに商品展開がチグハグなのが残念。