読了めも
- 作者: よしながふみ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/12/03
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (28件) を見る
▽
- 作者: 原田実
- 出版社/メーカー: 楽工社
- 発売日: 2008/09
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
作中には参考文献がたくさん出てきますが、たま出版やら三一書房やらのきわめて香ばしい感じがにじみ出てますね。どうやって文献を探したんだろ。
偽史を主張するにあたり、サルマザールの論法なるものについて山本七平氏の分類が興味深い。6箇条なんですが、
自己を啓蒙的進歩主義の位置に置き、自己の紹介する対象を"正"とし、その位置に立って読者の国を"反"として批判的態度をとること。ただしこの際、批判の対象を限定し、ある者が存在するからいけないので、本質的にはこの国も立派だと裏返しに持ち上げる
この論法、いたるところで目にします。この原則にピタリとあてはまるものは、"虚報"を考えて良いことを示してるんだって。裏返せば、これは詐欺師や扇動者、新興宗教の教祖になるための必須の論法です。今の仕事が廃業になった時のためによく覚えておこう。
本書の最後では、この手の偽史編纂作業と左翼イデオロギの結合についても触れています。根っこはいっしょやね。そういえば、新興宗教とニューアカやニューエイジ思想、オカルトはきわめて親和性が高いよね。
日ごろ漫画もアニメも本も読まない人がほとんどで、この手のオカルトに耐性がないのは良くないよなぁ。若かりし頃に、イルミナリティとか三百人委員会とか日ユ同祖論とかレプティリアンとか竹内文書とかにかぶれておくのは、この世界で生きていく必須授業じゃないかと思う今日この頃。はっきり言って、新聞をにぎわせる原発利権とかゼネコン利権とか尻の穴の小さい話はうんざりです。
▽
- 作者: 犬村小六
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/12/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
最終ページのイラストはどでかいネタバレなので、あまりパラパラめくらないで読むこと推奨。魔犬を除いて飛空士シリーズの主人公が集結するのかな。
恋歌PV。これは出来に期待できなさそうだ。
▽
天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫 JA オ 6-21)
- 作者: 小川一水,富安健一郎
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/12/19
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
絶望はある。希望は無い。それでも生きる。
これでシリーズの伏線をすべて張り切って、あとは回収されるのを待つのみ。8巻が夏かぁ。どうやら1巻の次の時代に移るようです。
男は強く願う。
どうかこの世界が良く保たれ、人が再び困難を乗り越えるように。
いや。
もしこの世界が失われても、今度こそ人がその困難を打ち倒せるように。
一種のデストピアでありながら、この意思を持ち続けることこそがSFとして描くべきことなんだろうなぁ。
このシリーズは大変素晴らしい、まさに"全部乗せ"なのです。私の乏しい言語能力では魅力を書ききれないので、下記参照。
全ての力を尽くして天冥の標シリーズをオススメする - 基本読書
私はこのシリーズが出るたびに本屋にダッシュして、一人で『すごい!すごい!!』を連呼しています。昨日フラゲしたので、今日は会社休もうかと思いましたわ。リアルタイムでこの作品を追える喜びたるや・・・・。
天冥の標wiki - トップページ
内容のおさらいに。