そんな時間ありましたっけ?

<日本史>高校で必修検討 今夏諮問、20年度から…文科相 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
だそうです。
ただでさえ過密な促成栽培教育だっちゅーのに、これ以上詰め込む余地があるんでしょうか?
私は一応日本史選択しましたが、地理選択じゃなかったので、いまだに世界地図を見てもよく分からないところが山ほどあります。

下村文科相は「グローバル化が進む中で英語教育を強化する一方、日本人としてのアイデンティティーを育てるため、日本の歴史や文化に対する教養を備える人材育成を同時に進めることが必要だ」と説明。

グローバル化で英語とか関係ないと思います。日本人としてのアイデンティティとやらにも日本史関係ないね。普通に国際人としての教養を詰め込むのは、18歳までではかなりきついのでは?英語が流暢に喋れて、自国の歴史を地政学を交えながら、科学の発展や芸術や文化の歴史を踏まえつつ、政治学における知見や哲学的な思考論拠により、理路整然と説明ができるということが彼の言う国際人ならば、それはどんな超人よ?と思います。そんなもん、大学や社会人になってから自分で勉強すればよいのではないでしょうか。
教科の一覧 - Wikipedia
これで教科一覧を眺めると、私の普通科高校3年間での驚異の詰め込みがよく分かりました。こんなべらぼうな量のカリキュラムを、それなりに3年間でよく消化したなぁと思います。それでも大学に行くと、さっぱり通じないので全然詰め込みが少ないんですけどねw最低でも微分方程式線形代数の基礎はやってほしかった。大学でえらく難儀しましたわ。
ここに日本史必修と英語の時間を増やすと、数学か理科を減らすことになるんでしょうなぁ。
毎度思うのですが、『日本人は英語ができない』『日本人は自国の歴史も知らない』とかいう戯言に反応してカリキュラムいじるくせに、『ニュートンの第二法則も知らんとはけしからん』『核分裂反応を正しく理解していないから放射脳が生じる』『仕事量を理解していないから太陽光発電詐欺にかかってけしからん』という割と重要な事柄に対しては誰も何も言わないよね?
いまだに原子力発電所が巨大な湯沸かし器ということを理解していない方々は結構いると思いますが、英語やら日本史やらよりその辺の正しい理解の方がよっぽど普遍性があるのになぁと思います。

自国の歴史を知らず、“迷子”になる日本人 | 日本の教育では、「本物の日本人」は生まれない | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

アメリカ人の場合、国家観は明白だ。なぜなら、彼らには「建国のストーリー」があるからだ。アメリカは、祖国での弾圧を逃れ、メイフラワー号でやって来たピューリタンたちがつくった国である。したがって、建国の目的のひとつは、「信教の自由」である。

次に、ボストン茶会事件を経て独立戦争となり、1776年に独立宣言が採択される。これは英国植民地からの独立で、つまり「英国王権からの自由」である。つまり、アメリカは人々が「自由に生きられること」を目的としてつくられた国であり、このストーリーは現代でも変わらない。

というのを建前にやりたい放題やるのがアメリカの真骨頂であり、強さであるというのは教えていない模様です。大体、これを信奉する原理主義者が集まってまともに国が運営できるわけがないでしょうに。プラグマティズムっちゅー思想がアメリカ発なのも、この手の原理主義者どもの言うことを真に受けていると国として成立しなくなったからではないでしょうかね。
ついでに州ごとに教育が違うのは、アメリカ人は地元大好き人間でほとんど動かないからです。パスポートはほとんど持ってないし。

と、おっさんは思うのですがどうでしょうかね?
あとは、皆さん子供ができてからいきなり勉強しなおすみたいです。弊社のスタッフの娘さんが小学生なんですが、教科書・資料集の内容がなかなか濃くて、子供より良く読んでいるようです。まぁ、一応一周勉強した後の方が教科書は面白いよね。