なんだかトンチンカン

いちいちニュースに突っ込むのは大人げないですけど、頓珍漢3連発。

ザハ事務所の仕事:複雑な形状でも設計を容易に|日経BP社 ケンプラッツ
ザハさんの事務所のBIM利用のお話。

 最近は近似する円弧をプログラムが自動で示してくれるので、それを見ながら円弧の数を使いやすい数に定められる。これがまさに合理化(ラショナライゼーション)の第一歩であり、BIMを使うメリットだ。デジタル・プロジェクトというBIMソフトを使っている。
(中略)
既に実施設計に入っており、大きな変更はできない段階だったので、1つのタワーだけ各階のガラス面を外に向かって5cmほど移動させて面積を増やすことにした。その際に基準になる外形線をスプラインから円弧へと関連付けておけば、常に面積を正確に測ることができる。

面積計算について熱く語られても・・・・。こんなんバイトのお仕事で、建築家が細かく解説することかねぇ。スプライン曲線だと面積計算できないから、円弧近似するようですけど、そりゃソフトの仕様だわ。スプライン曲線に囲まれた面積は、数値積分でゴリゴリ計算すりゃいいじゃん。というか、こんなもんはAutoCADでもできるし、数学曲線でモデル化することを念頭に置けば極論すれば手計算できますよね。
面積を正確に計算します!(キリッとか、面と向かって言われたら『お前アホやろ』とか言っちゃいそうですわ。若しくは、『ザハの事務所に行ったのに、面積計算させられるお。辞めたいお。』という高度な暗号なのか・・・・。
この手のBIM記事は、あまりにもバカバカしいのが多いのですが、世間の流れはわからんのぉ。ゼネコンとかファブが歩留まりの向上につかうのは大いに賛同できるんだけど。

2014年1月10日付 《日経産業新聞》 :日本経済新聞

次世代キャリアに君はなれるか JTなど新人登用制度
 就職活動戦線が本番を迎えるが、内定を取ったからといって油断はできそうもない。新入社員の育成策に差を設ける企業が増え始めたからだ。日本たばこ産業(JT)は少数選抜の若手幹部登用制度を作り、ソフトバンクも新人抜てき制度を設けた。グローバル競争が激化する中、早期に有能な幹部候補を養成する。君は次世代の「キャリア組」になれるか。

本文は本誌にしかないけど、このサマリーを読んで衝撃。え?君ら今まで若手幹部候補を決めてなかったの!?でした。普通の企業は入社2~3年目で大体の有望株を決めて、そいつらを集中的に競争させているはずです。ゼネコン某S社はそうです。ほかの業界でも銀行業界はこれだと聞いたことがあります。
私のいた企業でも、育成策かどうかは知りませんが、扱いにはきわめて差がありました。基本的に殺しても死ななないやつかそうじゃないかで、降ってくるお仕事は大幅に違っていました。私は後者チームに入りたかったのですが、前者チームでヨゴレ仕事が多かったかな。普通に働いてりゃ、死ぬほど忙しいので若手は使える奴は使う。使えないやつは使わない。当たり前だと思っていましたが、違ってたのね。
日本の株式会社は年功序列だと批判されることが多いですが、そうでしょうか?スタートラインにつけるのは10%程度の人間だけです。あとは死ぬまで何の成果も出せないし、スタートすらできない人々です。だからこそ年功序列なのです。スタートした一握りの人間は、成果主義だの年功序列だの気にできないほど過酷な競争をするので、日本式の年功序列制度こそ苛烈な成果主義になっているのです。
イマドキはずいぶん成果主義云々されるようになって、頭の悪い人でもスタートラインにつけるので生ぬるい社会になってしまいましたね。
私は会社員時代に社員組合の代議員のお仕事をした時に、とにかく年功序列に戻せと主張しましたが、全く聞き入れられませんでした。若手は無謀にも更なる成果主義を求めていたようで、こいつらは頭悪いのに、この馬鹿げた自信はいったいどこから湧いてくんねんと思ったものです。

「日本企業がグローバル化できない本当の理由って何ですか?」:日経ビジネスオンライン
最後。もうツッコミ疲れてきたわw

淺羽:高強度コンクリートが所定の品質を発揮するためには、厳選された材料を絶妙な配合で混ぜるなど、精緻な施工管理が必要だったことが一因です。そうした管理をできる人材や必要な材料は海外ではなかなか調達できなかった。

はい!ゼネコンの人。みんなで怒りましょう!お前、何も取材してねー。JISも知らんのか。アホが。
日本企業のガラパゴスっぷりを例示するのに高強度コンクリート技術はふさわしくない - concretism
この人が華麗に論破しています。概ね賛同。
こんなデタラメ垂れ流して日本のゼネコンdisってるのはあまりに無責任です。いいよなー。こんなデマ飛ばして給料もらえるんだから。
この手のグローバルなんちゃらの筋の人って、一つの技術で世界中に通じると思っている模様です。あまりの1bit脳に絶句。ビジネススクールとかMBAがアホばっかというのは、アメリカで問題視されていますが、日本も見事に同じ問題にぶち当たってますね。こんな連中がMBAとかで経営改善しに来たら、会社つぶれるわwって、もうつぶれてるか。