読了めも

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)

異国トーキョー漂流記 (集英社文庫)

異国トーキョー漂流記 (集英社文庫)

ソマリランドのルポに触発されて高野氏の著作一気読み。
やはり軽妙な文章と面白エピソード満載。
午年ということで、御影と2ショット。1年間で12冊ペースで消化するということは、卒業まで行くのかなぁ。
いちいち出てくるものが美味そうなのがいいよね。
同じく午年ということで、アミルと2ショット。漫画家によって馬の書き方は千差万別ですね。ゆうきまさみのじゃじゃグルが、私の中でのベストです。まぁ、競馬漫画だしね・・・・。
私もアミルと腕相撲をしてみたいものです。
製造迷夢: 〈新装版〉 (徳間文庫)

製造迷夢: 〈新装版〉 (徳間文庫)

佳作を多数書いているにも関わらず、なぜかビッグになれない若竹七海氏。
アジアンポップスの題名を借りながら、サイコメトラの女性と警察官の恋愛模様と事件を描いた連作集。なぜ今になって新装版の文庫なのか分かりませんが、これも佳作。
若竹七海といえば、日常に潜むひんやりした悪意を怜悧な文章で描くことに定評があります。解説で恩田陸氏も書いていましたが、謀略や策略の香りのする悪意とは異なる悪を感じるのです。『悪いうさぎ』でも思いましたが、邪悪なものを書かせたら最高の作家だと思っています。当然、本作にもたいへん鬼畜な方々が登場します。
長かった例会もこれで終了。
競技クイズを能力バトルものにまで昇華している構成力に脱帽。知識競争出るにもかかわらず、戦術を丁寧に描いてきた結果でしょう。
読んでいない本について堂々と語る方法

読んでいない本について堂々と語る方法

ものすごく釣りくさいタイトルですが、書いてあることは納得。方法論についてというよりも、読んだことのない本について語るという、一見価値がなさそうな行為でも大変有用なんだよということを本書では短い文章の中に詰め込んでいます。
ぱっと見はどうよ?と思われる行為であるのですが、実際に読んだことのない本について語ることはないか?と聞かれるとそんなことはない。むしろ、読んだことのない本について意見を求められたりする方がはるかに多いのでは?
そもそも、大学教授や作家でもない限り、人生で読む本は1000冊程度ではないでしょうか?1000冊というオーダはSF入門書やミステリ入門の冊数であり、全くもって初心者もいいところです。大体、比較的本を読む部類に入る私ですら、今まで読んだ本は3000冊に届かないと思います。そんな状況で何らかの話をするとなると、読んでいないのが当たり前なのです。
この手の話は、建築業界にも言えます。多分、設計者が観ているべき建築は世界に1000件以上は軽くありますが、教科書の建築を実際に全部見た超人は絶対にいません。みんな、実際に見たこともないのに偉そうに評論しているのです。そもそもが、一品生産もので見たこともないモノを作るのがお仕事なので、この手の考え方は建築関係者にとって必須のスキルではないでしょうかね。