読了めも
ニンジャスレイヤー (1) ~マシン・オブ・ヴェンジェンス~ (カドカワコミックス・エース)
- 作者: 余湖裕輝,田畑 由秋,本兌有・杉ライカ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2013/12/10
- メディア: コミック
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「ニンジャみな殺すべし……慈悲は無い……お前も殺す、インガオホー」
「ハイクを詠め。カイシャクしてやる」
「アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?」
このノリについていくのがつらい!面白そうなんだけど。
漫画家でどうにかなるのかと疑問視してたけど、ト書きで何とか世界観を評価してます。
▽
- 作者: 岡田斗司夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/06
- メディア: 新書
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これ、世界征服についての本かと思いましたが、前半は『悪の組織』に費やされています。本質的には悪の組織と世界征服は無関係であるはずでしょう。論点がぶれちゃいましたね。
世界征服しても良いことは何もないことが本書で述べられています。これが出たときはふんふんと呼んでたけど、羽月莉音の帝国を読んでからは大きく考え方が変わりました。銀行を襲って100億手に入れるよりも、銀行創って100兆パクろうよ!というアグレッシブな議論では本書ではありません。その点では本書は古くなっちゃいましたね。
取り上げられている例も古いものが多いので、2010年代まで広げて論考したらまた違った本になるんじゃないかな。
▽レイブン3,4号機登場。設定画が欲しかった。
ここまでミリタリーしょくを強めるならば、初期の学園パートは不要だったなぁ。
▽
- 作者: 永田守弘
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/10
- メディア: 文庫
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これなーんだ?全部同じモノを表しています。
国内官能小説のあらゆる隠語を列挙してあります。よくもまぁ、ここまで大量に思いついたよなぁ。
解説で重松清氏も書いていますが、官能小説はとどのつまり『穴に棒を入れて摩擦して出す』という究極の縛りがあります。小説としてはかなり自由度が落ちる中、警察屋さんの目をかいくぐりながら言葉を紡いできたその集大成。ここまでまとめたのは圧巻です。
海外だと官能小説はどうなんでしょうね?アメリカで受けたやつをパラ読みしたけど、思ってたより激しくなかったです。ポルノが無修正の国は妄想力が足らんのとちゃうか?
フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ (上) (RiViERA)
- 作者: E L ジェイムズ,池田真紀子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/11/01
- メディア: ペーパーバック
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- 作者: ビョルン・ロンボルグ,山形浩生
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2008/06/28
- メディア: 単行本
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ロンボルグ氏は、人工的な二酸化炭素の増加による温度上昇は認めていますし、科学的にもおおむね妥当です。彼が問題として取り上げているのは、『温暖化』ではなくて『温暖化問題』なのです。あくまで疑惑を感じているのは『温暖化問題』なるものと、それにかける馬鹿げた莫大なコストなのです。
おそらく、これをちゃんと理解していない人が強烈なアンチとして存在しているのでしょう。
面白いのが、昨今世間をにぎわしている『原発問題』やら『財政赤字問題』、『基地問題』やらにも全く共通する病理が散見されることなのです。
本書ではアル・ゴアがボロクソに酷評されていますが、彼の発言を取り上げましょう。
気候の危機は、人類史上、ほとんどの世代が残念ながら知り得なかったものを経験する機会をも私たちに差し出している、"世代としての使命"。説得力のある"人としての使命"
(中略)
この危機は実は政治の問題などではないとひらめくだろう。これは倫理の問題であり、精神的な課題なのである。
気候の危機というところに原発問題という言葉を入れてしゃべっている方、わりといますね~。
細川夫人が代弁「原発ゼロ」殿の胸中 - 政治ニュース : nikkansports.com
夫婦で、同志でもある立場から、「今立ち上がらないと、将来日本はなくなってしまうと考えている。最後の最後に、悔いのない人生を送りたいのだろう」と述べ、
(中略)
細川氏は14日の出馬表明で、原発について「国の存亡にかかわる危機感を持っている」と話しただけで、具体的な考えは述べていない。
とかとか。『問題』とは抽象的なものではなく、確かな理性による解決を望む事象につけられるべき言葉で、述語が共通で語られるものは問題でも何でもなくただの思い付きです。しかも理性・知性でもなく、倫理で解決しようとするのはB29を竹やりで撃墜する精神とまるで同じなのです。つまり意味がない上に、解決することができないのです。
大体が倫理で片付けようという連中は、今の生活が満ち足りていて死ぬまで楽できる一握りだけです。
ロンボルグ氏は、この非科学的な解決方法について批判しているのであり、私も非常によく分かります。京都議定書を受けての彼の発言は下記の通り。
要するに、今後40年で、ぼくたちは何を実現したいのだろうか?
面白いことに、京都議定書のレシピによると『全員貧乏になってほんのわずか(5年とか)温暖化が遅れる』だけなのです。日本の財政問題でも顕著なのですが、『全員貧乏』になる政策は皆さん喜んでやるのに、『全員所得up』の政策は『金では幸福になれない』だのやれ思想だのなんだのと寝言をこく連中が多いのです。海外の方々もまるで同じ思考パターンなのが笑えない。
気候変動に関する考察ではあるものの、他の面倒な諸問題にも全く同じパターンが現れていることから鑑みるに、その裏にはもっと大きな哲学などに対する考察が必要になりますね。