猛烈に忙しい

実施4件同時並行で現場も4件とか無理げーだよね。
規模は小さいとはいえ。

建設中の超高層マンションの柱・梁にひび、再施工へ|日経BP社 ケンプラッツ

プレキャスト工法を採用していたが、4階部分の柱と柱の接合部に充填剤(高強度無収縮モルタル)を注入しないまま、5階と6階、7階の一部の施工を進めたので、4階柱の一部に許容を超えた荷重がかかったことが不具合の原因としている。

ものすごく聞いたことがあるような気がしますが、気のせいでしょう。上に3層しか載ってへんて!?余裕やろ。
前々から言っていますが、この工法の最大の弱点はぱっと見施工したかどうかが分からないことです。別に品質が確保されていなくても、施工さえされていれば長期荷重に対して問題になることはありません。今回の事故でも、ナントカ工務店の場合でも問題は『施工していなかったことに気が付かなかった』ことなのです。確かにダブルチェックをすれば、この問題を回避可能のように見えますが、そうは問屋がおろさん。注入箇所は梁も含めると数千か所です。不良率を0にすることは工業製品として不可能なので、もうちょい施工方法をよく考えた方がいいですね。
去年くらいにネタ切れになった建材メーカがネタくれと事務所に来た時に、この手の充填忘れ防止用に半透明の目地材をゼネコンに売り込んだらどう?と提案しておきました。一応試作品を作るところまで行ってましたが、あのおっさんはこのニュースを見てゼネコンの品質管理に売り込みに行ったんだろうか??
もう一つ私が考えたのは、柱の目地止めは3面左官、1面(室内側)は黄色か赤で塗色したバックアップ材にするもの。基本手順の変更はなしで、最後に左官屋がバックアップ材をめくって目地詰め。これだと、未注入の場合に左官屋が気が付くし、チェックしていない箇所については塗色バックアップ材があることから監督の巡回で気が付く(ハズ)。
品質管理の基本は、"ちゃんとやればいい。ちゃんとやればできる。"という幻想を捨て去ることだと思います。

白金“億ション”で大成が施工ミス、手直し中|日経BP社 ケンプラッツ
これはちょっとよく分からん。

計34本あるRC柱のうち19本で、主筋を固定する補強筋(拘束筋)の一部が設置されないままコンクリートが打設されていた。

この書き方だと、せん断補強筋じゃないので幅止め筋っぽいが、幅止め筋忘れたからと言ってはつった方がよほど悪影響があります。
建物が免震超高層なことを考えると、柱主筋を2段筋にした時のHoopを忘れたたんじゃないかなぁ。設計時から。建築基準法77条の2項『主筋はせん断補強筋に緊結すること』に引っかかった可能性が高そう。長期軸力でぱんぱんに使っていると、柱主筋が2段筋になりつつ(特に1階柱脚)せん断補強筋は普通の2丁掛けで済んでしまう場合があります。この場合、柱の内側の鉄筋が宙に浮いているので、せん断補強筋を図面に書き落としてしまうのです(せん断耐力足りてるし)。多分大臣認定を取っていてもこの規定は外れないし、絶対に言い訳できない規定であることを知っている人はほとんどいないんじゃないかな。ちなみに、SRCの柱主筋を角っこ3本じゃなくて4本で設計するときも同じ問題が起きます。
と、煮え切らない書き方の記事からの推測。これならはつった意味が通るけど、どうなんでしょ??

いずれにせよ、通常の品質管理の中で見つかって是正する話なので外野が大騒ぎするほどじゃありません。通常の請負の中で処理する話であり、大々的に外野がどうこう言う話ではないのです。
むしろ、しれっと100億近くかけて立て直す鹿島のマンションの対応が異常です。震度5で倒れるとか寝言抜かしていますが、なんなんですかね・・・・・・。

人手不足の建設業界、火を噴く人材争奪戦 | 週刊東洋経済 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
頭数はあれど人材はいない状況。私のところまで電話かかってきましたよ。
曰く条件が
・友達がいなくて
・彼女がいなくて
・性格悪いやつ
若狭湾近郊で施工計画と品質管理の現場監督業。2年間働けば開業資金が楽に溜まるので心惹かれるわ。明日から来いとか寝言抜かすリクルータでしたが。
私は構造設計職で入社したはずなのですが、今に至るまで構造設計でほめられたことはないなぁ。現場だ!とか品質管理やろとかお誘いはありましたが、ついぞ構造設計のお誘いがないのはセンスがないからか。
大体、私が会社を辞めたと聞いたらどいつもこいつもあれやれこれやれウチに来いだらけで、私のことを暇人だと思っている節がある。そりゃ残業200時間とかよりかは暇だけど・・・・・。