読了めも

たまり過ぎなので端折り端折り。

オービタル・クラウド

オービタル・クラウド

宇宙SFにおいて文句なく傑作。これだけ書ける人が今まで埋もれていたのは残念。
ライトスタッフが、己の正しい資質をすべて出し切ってトラブルに立ち向う。素晴らしいことです。
藤井氏のデビュー作。遺伝子組み換えとIT技術やVR技術てんこ盛りゆえに発散しちゃった感じ。主人公、最後意外解説しかしてない・・・・。
いずれにせよ、これから新刊を確保する作家が増えたことは良いこと。
デフレ不況をいかに克服するか ケインズ1930年代評論集 (文春学藝ライブラリー)

デフレ不況をいかに克服するか ケインズ1930年代評論集 (文春学藝ライブラリー)

リーマンショックの後に墓からよみがえったケインズ経済学。ケインズさんの論考集の一部なのですが、現在でも通じる内容が非常に多いです。アベノミクスでデフレ脱却すると思っていたのでもう読む必要ないかなと思っていましたが、消費税増税をやらかしてくれちゃったのでまだまだ読む必要のある本としての立場はあります。
工学の分野で問題が発生したときにニュートンのプリンキピアを読めという発想はありませんが、経済学の分野ではいまだにケインズを読めというのもなんだか未熟だなぁと思います。
特捜部Q ―キジ殺し― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

特捜部Q ―キジ殺し― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

デンマークと言えば、高福祉でお伽噺の国というイメージで、大変メルヘンチックな優しい感じがします。ところがどっこい、このシリーズは妙に身体性に痛みを訴えかける上に非常に残虐、残酷で生臭いのです。ミレニアムシリーズを読んだ時も思いましたが、日本社会に通底するメルヘンチックな北欧地方という概念を吹き飛ばしてくれます。雪に閉ざされた国はなんかあるんだろうね。
世界を変えた17の方程式

世界を変えた17の方程式

似たような題名の本がいくつかあって、どれ買うか迷いましたw
方程式と銘打っているものの、非常に工学的な応用について良く書いてあったので個人的に当り。フーリエ変換まで書いてあるのは素晴らしい。
私は数学が苦手なので、オイラー方程式を見ても美しいとは思いません。まぁ、振動論で使うから便利だね程度。大学で勉強してきて素晴らしいと思ったのは、Taylor展開と高速フーリエ変換
Taylor展開は最初習ったときは『なんで級数で書くねん。めんどくさい』だったけど、あまりにも便利すぎるので感動しました。
本書で触れられているフーリエ変換。これも最初に習った気は『太鼓膜の振動の記述ってなんやねん』だったのですが、高速フーリエ変換アルゴリズムの美しさにビビりましたわ。
まぁ、ヘボ工学部卒だと、近似のゴリ押しが効くやつに親近感を覚えるということでw
不況に沈む日本を元気づけるために、我らの沙村せんせーがおっぱい成分多めの短編集を出してくれました。紳士諸君はしかと拝んで元気に働きましょう。
本作はグロ成分少な目よ。
黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)

黄昏の岸 暁の天 十二国記 (新潮文庫)

十二国記は何度読んでも素晴らしい。
泰麒救援の体制を整えるのに、天の声を聴きに行くシーン。これ、まんま官僚や役所にお伺いを立てる感じやね。解釈の穴を探すとことか、普段やってることやわ。
次回作執筆中!!!!
ツイートの日付は4/1じゃないよな。大丈夫だよな。

よっしゃ!5/22は休むで。
ここだけの話、天冥の標発売日は仕事を早上がりしてます。