読了めも

米中対決-見えない戦争- (ハヤカワ文庫 NV)

米中対決-見えない戦争- (ハヤカワ文庫 NV)

なんというかテンプレの対中戦略。民主化闘士を祭り上げて共産党に圧力をかけるのはやめた方がいいぞ~。アメリカって世界各国で独裁政権を倒しては、武器供与してた民主化勢力からテロくらってるよね。学習せん方々である。NSAとかCIAとかもっとちゃんとしてくださいよ。
CLAYMORE 26 (ジャンプコミックス)

CLAYMORE 26 (ジャンプコミックス)

組織のアジトについてから、えらくだれたと思ったけどテレサ発現で一気に盛り上がりました。連載は完全にまとめにかかっているのであと少し。
何故か京都で百人一首を取るという暴挙。ちはやふるではありません。
SF夏の時代がやってきた・・・・のか?いくつかはおととしのSF JACKからの再録。
収録作の中ではオキシタケヒコ「エコーの中でもう一度」が秀逸。仮想立体音響シミュレーションの話なのですが、技術が人間に良い影響を与えるということをストレートに描いています。ただのフーリエ級数の畳み込みを核にしたお話なんだけど、正しい意味での科学小説として描かれています。
畳み込み - Wikipedia
この記事を読んでも色気もクソもないけど、短編読めばわかる。が、畳み込みの原理を知っている必要があるよね。
グローバリズムが世界を滅ぼす (文春新書)

グローバリズムが世界を滅ぼす (文春新書)

という題名なんだけど、本書の中で語られるのはエリートの劣化です。前にも書いた気がしますが、グローバリズムとか新自由主義というのが、頭の軽い大衆に迎合する似非エリートが飛びつきやすいお題目というだけで、これらの概念を打ち倒したとしても彼らはまた次の分かりやすい単語に飛びつくだけなのです。
そういう意味で、中野氏の言う保守という概念に私は懐疑的です。開き直って貴族やエリートの思想で正しく考えましょうと言ってしまった方が分かりやすい。ただし、こんなことを言っていると友達がいなくなるので難しいと思うけど。
All You Need Is Kill 2 (ジャンプコミックス)

All You Need Is Kill 2 (ジャンプコミックス)

All You Need Is Kill 1 (ジャンプコミックス)

All You Need Is Kill 1 (ジャンプコミックス)

神林長平氏の推薦文が確か「愛と勇気と戦斧(バトルアクス)」だったと思うのですが、まさにその通り。映画版はなかなか評判がよさげなんだけど、残念ながら少女成分がない。ラノベに必要なのは少女×戦斧という萌え要素ですよ。アメリカ人は分かってないな~。一見非力な美少女が、重量得物を振り回すのがフィクションですよ。
古い設計指針とか資料の何が面白いかって、序文なのです。割とざっくばらんに大事なことがさらっと書いてあったりします。
付録の構造計画と設計法の序文より抜粋

さらに耐震壁の取り扱い方について付記すれば、鉄筋コンクリート構造物にはコンクリートが持つ非弾性的性質によって振動の減衰性があるから、通常の建物は適当な量の壁を取ることができて建物の減衰定数はほぼ10%程度であるから、地震化速度の建物への増幅日はほぼ2.0倍くらいであるといえる。すなわち、地盤の震度を0.15とすれば建物の震度は0.3となる。壁が少なく柱が細くなると、減衰定数は減じて建物の震度は増大するとみて良い。耐震壁は柱の断面を小さくするためよりも震度を減らす役割を果たすと考えるのが妥当であろう。逆に壁の少ない構造物は震度を割り増す必要がある。

今風に言うと、減衰定数10%というのはひび割れによる履歴減衰を考慮すると等価粘性係数が10%と理解すべき内容かな。
耐力壁と柱のせん断の設計で出てくる割増係数が、ルート1では2としています。新しい指針では特に根拠がないため、『せん断は脆性破壊するので1.5以上とする。ルート1は終局メカニズムを考慮しないから2としとけ』みたいな理解のよーな気がするけど、地表面200galの中地震で、建物の応答倍率がざっくり2倍。ベースシア0.2で設計するから割増率2倍という理解の方がしっくりきます。これだと、地表面の加速度200galで設計していることになるので、大地震の告示スペクトルにも何とか対応してるかな。
耐震壁を増やすことで震度を減らすというのは、減衰よりも動的相互作用による地盤の逸散減衰の方が大きいかと思われます。固い建物の方が入力しても地面の方が柔らかいので入力が逃げます。