建築の擬人化
萌えという単語が市民権を得てから幾星霜。建築業界は真面目なインテリが多いので、ふざけた企画が盛り上がることもありませんでしたが、やはり一部には建築+萌えを真面目にやっている方もいます。
萌えストラクチャー
都庁フィギュアなんだけど、どう見てもガンバスターw
あのツインタワーは確かにそうも見える。大きさもほとんど同じだわ。
上記のページではいろいろな高層ビルを美少女化するというテーマで運営されているのですが、なかなかそれぞれに特徴がとらえてあるのが面白いです。
純然たるおふざけ企画に見えるんだけど、ニューヨークのマンハッタン建築家も大昔似たようなことをやっているんだよね。
コールハースの錯乱のニューヨークより。
双子の死──パルチザン戦争の空間 | 田中純 ‹ Issue No.25 ‹ 『10+1』 DATABASE | テンプラスワン・データベース
記事より抜粋。
ニューヨークにおいてだけ、建築は衣裳のデザインになるのである。そのデザインは反復的に構成される建物内部の本当の姿をあらわにするのではなく、やすやすと意識下へと潜りこんで内部を表わす象徴としての役割を果たすのである。仮装舞踏会とはひとつの形式的な約束事である。つまり、個性と極端な独創性とを求める欲望が集団的パフォーマンスにとっての脅威とならずに、実際にはその条件となるような、そんな約束事の世界なのである
建築家はクソ真面目な人が多いので、そのファッション性を否定する方が多いのだけど、設計ってそういうものでしょ。かつて帝冠様式は『軍服を着たビル』と揶揄されましたが、服飾の装飾性というのは直感的に建物の表現としては妥当なものなのです。
上の写真だと帽子でだけ表現しているんだけど、建物ってそれだけじゃないよね。大阪の超高層の方がクラウンがついていることが多いのでデフォルメしやすいかもね。
- 作者: レムコールハース,Rem Koolhaas,鈴木圭介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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賛成/反対は納得がいく。好き/嫌いとなると議論は困難になるが、心情的にはまだ理解が出来る。でも、善/悪という区分は出来ないはず。意に沿わない意見を悪とするのでは、議論が成り立たない。 などと思いをつつ、可愛く描かれた嫌われモノを眺める pic.twitter.com/E2Y6TYbDHI
— 山梨知彦 (@Tomo_yamanashi) 2014, 6月 22
というわけで、時代に追いついてきましてよ。
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キャラクタと実物をデフォルメすることができれば立派な萌えキャラの完成かと思いきや、艦これを見ている限りそれだけでは足りないんだよなぁ。やはりバックグラウンドのストーリーがなければいかん。
というわけで、それなりの絵を書ける絵師と建築史家をくっつけて、プロジェクトX的なストーリーでパッケージングすれば、大ヒットは無理でも当たりそうな気がするんだけどどうでしょう?
▽
「城姫クエスト」公式サイト
と思ってたらお城が美少女になってたわ。
業界の毒牙が速く現代建築にも来ないかのー。