ぐだぐだ

新国立競技場、実施設計段階で施工予定者を選定|日経BP社 ケンプラッツ
私は、元ゼネコンの中のひとなので、決まったんだからさっさと準備して建てたらいいと思っているのですが、発注の仕方がグダグダ。屋根は別工区って。。。。屋根だけ竹中さん+太陽工業ヨロという暗号かな??
しかも、横文字でなんちゃら発注と書いてあるけど、要は設計施工だよね。結局、日建+梓+日本設計+Arup+スーパーゼネコン5社連合になるなら、なんかもう別会社作って2019年まで休まずに働ける人間を生贄に出してやらした方がよくね?プレーヤが多すぎる上に、発注者が不慣れなのかグダグダ進行になっているから、絶対うまくいかんよな。まぁ、どうでもいいけど。
3年くらいの施工期間で1600億というのは大きな仕事ではなく、単独の設計施工で余裕で行ける範囲です。構造は力技で設計変更してやればいいし、普通に60+10+10+10+10とかの5社連合で良いんでない?誰が60のババ引くかは、社長のじゃんけんで決めてさ。
屋根だけ工区変えるってのは、大規模体育館で良くある本体工事が清水で屋根が巴コーポレーションとかの組み合わせを参考にしているんだろうけど、少なくとも全体のケツもちを決めておかないと、訴訟の嵐ですぜ。この当たりが文科省がよく分かっていないんだよね。国交省メインだったら、さっさと談合して大成に赤字を押し付けて終わってたんだろうけど。世の中変わりましたね。

新国立競技場/改修案は実現困難/JSC、建築5団体に回答 | 建設通信新聞
建築家協会とやらの質問状というのも、大概失礼でふざけた内容でしたけど一応回答したんですね。ご苦労様です。

回答では、現在の国立競技場が建築基準法等の構造基準に適合するには大規模な耐震改修工事が必要であるほか、絵画館敷地などへの日影規制で既存不適格となっている東側スタンド増築部分を取り壊して必要な座席数を確保しなければならないため「改修計画の難易度は極めて高く、改修の最大のメリットである費用の大幅な軽減もなされない」と判断。

順当な判断かと思います。
改修案は検討された末に捨てられたんだろうたぶん - concretism
ここでは、材料の劣化について初見があります。中性化深さ7cmはないわ。
久米設計の補強案、すべての柱・梁を200増し打ちして、1スパンおきに鉄骨ブレースを放り込んでありました。多分目標Isが0.9で、診断結果が0.3切ってたんじゃないかな。しかも基準法上は増築扱いになるので、法20条から逃げられないことについて検討はしたみたいでした。ご苦労様です。担当者は、おそらく詳細な検討をしないで『えいやー』で補強を放り込んだ節がありますが、しょーもない改修案を出す建築家がいて、さぞかしドキドキしたことでしょうw

新国立競技場問題・史上最悪の作戦に向かう|建築エコノミスト 森山のブログ
だそうです。
図面がないのでよく分かりませんが、低ライズに見えるけどそこまでひどくない。スラスト云々は、建て方時のキャンバや順序などでいくらでもクリアすることができます。こういうでかい鉄骨を設計したことがないので分かりませんが、マトモに応力解析すると熱応力で決まっちゃうんじゃないかな。
新国立競技場について(建築家・森山高至さんへの反論、東京新聞の偏向報道について、など) - 未発育都市
活動家の方にとって、非難轟轟の本プロジェクト。技術的なことを言えば扇動できるとでも思っているのか、批判点が普通に構造屋とゼネコンと設備屋を殴れば解決できることばかり茶々を入れています。私から見れば、こんだけそれっぽいものができていれば、あとは納め屋さんを設計室に監禁して設計完了に見えるなぁ。
ザハはアンビルドの女王と呼ばれていますが、コンペ時点での第一印象は『やばい!ザハのくせに建ちそう』でしたw昔みたいに、爆発して破片が散らばっているとか、どっかに飛んでいきそうとかいう印象ではなく、テレマーク入れたなという所感です。
某ゼネコンO社のOBの人が、「なんか建築家ができないできないとか言ってるけど、どうせ構造に頼んだらできるんやろ?明石海峡大橋なんて、海の上でスパン2kmやで。今回は地面あるし500mくらいいけるっしょ。な?」とか言ってたけど、色々間違っているもののスケール感は大体あってる。多分。
正直なところ、東大の大野秀敏案は何なんだろう。あまりにカスすぎて論評の価値すらないんだけど、ふざけているとしか思えません。どうせその辺の院生に適当にやらせたんだろうけど。日本の最高知能がいることになっている東大から、こんな論評にすら値しないごみのような案が出ること自体おかしいです。これじゃ、東大の建築やってる連中はみんな馬鹿だと大声で言っているようなものです。いやはや、東大生研出身者としては、彼が生研出身でなくてよかったw生研OBはみんなちょっと変態で人間性に問題のある人が多いけど、頭は悪くない(かも)。

高々1600億程度のしょぼい仕事で、こんなに右往左往するとは情けない。あまりの不景気で、みんな仕事の仕方を忘れてしまったのでしょう。それは不幸ではあるものの、このまま無能でいて良い理由にはなりません。
今回の発注で、設計施工一貫っぽいことになったけど、建築家協会はこれでいいんかね。実質1000億規模の仕事は、日本の設計事務所はできませんと発注者に宣告されたようなもんだけど。それで設計として恥ずかしくないんですか?と質問状を送ってみたいところではある。

新国立競技場は建築設計コンペで最優秀賞に決定したザハ・ハディド案で建てなければならない――建築家の槇文彦氏を批判する - 未発育都市
長い文章なので、時間のある方だけ。

繰り返すが、「新国立競技場」が物議を醸していることの発端は、冒頭に書いた槇文彦氏が日本建築家協会の機関誌に寄稿した論考である。そして、日本の建築家たちに扇動させられているのは主に左翼(リベラル)系の人々である。余談ではあるが、ツイッターを観察していると、大体、「新国立競技場」のザハ・ハディド案に反対している人々は同時に「反原発」「反自民」「反安倍」である。

また一方で、左翼系の人々は「反国家」「反体制」などのスローガンを骨の髄まで愛している。そして、言うまでもなく「新国立競技場」は「国立」だ。つまり、左翼系の人々が最も好んで敵対した相手なのである。

言わんとしていることは分かります。
西沢大良によるツイート「現代日本の国家と建築」のまとめ — Medium
スーパートンデモです。建築だけやってりゃいいのに、恐ろしくトンチンカンです。
仮に新国立競技場がゼネコンの陰謀なら、もう少しマシな形にします。Arupと日建は高くなるので切ります。
しかも、国債の運用をやめて銀行をつぶせとおっしゃっています。社会不安を増大させて、民衆を扇動するつもりなのでしょう。どこかの国のスパイでなければ、ただの大馬鹿です。
twitterとかで盛り上がっているのは、時間も余裕もある仕事のない建築家で、ルサンチマンを振りまいているだけです。見苦しいことこの上ないので、早く退場して欲しいものです。

とはいうものの、今の基本設計案で気に入らないところもありまして。
一番ダメなのは、構造の説明で歩掛低減のために免震構造を採用したとはっきり書いていることです。そりゃ実際はそうかもしれんけど、首都圏で想定される大地震時も機能を失わずに避難所として使うために免震にしましたと書くべきです。免震で歩掛低減というのは、設計施工のゼネコンにでもやらせておけばいい話で、ちゃんとした設計事務所がやるべき正統派ジャンルではないです。
と、免震の先生が怒り狂いそうなことを平気で書いちゃうのは、ちょっと筋が悪いよね。