ごんぶと!

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最高の効率で、最高の金儲けを『WORLD END ECONOMiCA』 by Spicy Tails - 基本読書

WORLD END ECONOMiCA |公式サイト|Spicy Tails
興味はありつつ、ノベルゲーを完走する自信がなかったので、ラノベで出て良かった。って厚い!
ページ数だけやったら、ピケティより上やで。
冬の経済学シリーズということで。


『21世紀の資本』ですが、なんでみすず書房なんでしょうか。訳者の山形氏が発売前に告知していたように、こまけーGDPの算出方法とかあーじゃこーじゃネチネチと積み上げていくタイプの本で、これ1冊をスラスラ読み切ることができる人は結構少ないと思います。少なくとも人文系の思想書が得意なジャンルではないです。
書いてある内容はいたって単純で、"r>g 資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、資本主義は自動的に、恣意的で持続不可能な格差を生み出す"という帯の文句そのまま。おおざっぱにいえば、資産家が運用によって得る利益率が、一般人の給与の成長率を上回り、21世紀においてはその傾向がますます顕著になっていくだろうみたいなことです。本書のクソ長い説明は、その立証を行うパートであり、私のような経済学クラスタではない人にはどうでも良いことかと。まだ半分しか読んでないけど。
これ、Amazonランキングで上位にいるけど、すごい勢いでブックオフに流れると思うなぁ。
訳者解説では、アメリカのウォール街でなぜこの本が受けたのかを書いてくれると予告されていたんだけど、訳者解説がないよ!解説のない山形浩生訳はワサビのない寿司みたいなもんです。
とりあえず、通勤時間の筋トレにはうってつけなので、構造計算書の運搬により日ごろ鍛えている方には良いかと。

21世紀の資本

21世紀の資本


私はそれよりも『21世紀の貨幣論』の方がはるかにエキサイティングでした。ちょっと流し読みしちゃったので、もう一回頭を整理して再読しようかと。
むしろこっちの方が話題になってしかるべきだと思うんだけど、さっぱりですなぁ。