地名の話

「蛇落地悪谷」と呼ばれていた広島・土石流被災地―蛇が降るような大雨たびたび : J-CASTテレビウォッチ
ということで、地名がよろしくないというお話を建築関係者をはじめ、様々な方が情報拡散されております。
8/26 23:30現在、このソース以外に論拠が見つかりませんが、"蛇落地悪谷"という作ったような地名は本当ですかね??なんかBleach卍解みたいな感じで、地名っぽくないんですよ。
広島の土砂災害があった八木地区の昔の名前「八木蛇落地悪谷」だったことが発覚:ハムスター速報

土砂災害の「八木地区」実は「八木蛇落地悪谷」と言う曰く付の地だったことが判明|面白ニュース 秒刊SUNDAY

今朝のテレビ番組などの報道によると、その昔大蛇が暴れて頻繁にこの町を滅ぼしていったのだと言う。

というわけで、上記地名はとくダネが情報元のようです。

とくダネというだけで怪しいと思う色眼鏡で記事を読んでいますが、

130年つづく浄楽寺の住職によると、竜がいて、その首をはねたところから「蛇落地」とついたという。「竜は水の神で、水害を収めたということかもしれません。記録にはないが、語り継がれてきました」

まず、130年前と言えば1884年で明治17年です。この住職の言うことが確かなら、新しい寺です。で、記録もないときた。なんか絵はあるそうですが、武士が竜を倒すという話が眉唾です。龍退治のお話は古代に見られる類型で、武士が活躍するような中世以降においてあるのでしょうか??
不動産価値を考えて改名した~的話もありますが、廃藩置県の時点で八木村と呼称されています。その時代は、今風の不動産業者なんておりません。
八木 (広島市) - Wikipedia
あとは、Google先生に直近以外で"蛇落地悪谷"という単語で探しても一切引っかからない、Google Scholarでも引っかからない、CiNii全文検索でも引っかからない、となるとその『語り継がれてきた災害』とやらが怪しげに見えてしまいます。
他の新聞社が記事を出していないのは、裏を取っている途中なのか何なのか。
これ以外のソースをお持ちの方は、ぜひ教えてください。