読了めも

18世紀の奇人ジョン・ハンターをモデルにした主人公による、若干スプラッタなミステリ。発端の死体を隠す・出す・見つける・増えるのドタバタシークエンスが非常に秀逸。
最後で法廷ミステリにしてどうするのかと思いましたが、見事にまとまっていました。今月末出版の続編も楽しみ。
このミステリーがすごい! 2014年版

このミステリーがすごい! 2014年版

今年もこの季節がやってきてしまいましたか。例によって全く読んでいませんと例年通りのコメントを。去年は64とソロモンの偽証という大作で競っていましたが、今年は小粒の印象。さて、そろそろソロモンの偽証を読みますかね。積みっぱなしだわ。
γ─ガンマ─ 1 (ジャンプコミックス)

γ─ガンマ─ 1 (ジャンプコミックス)

全然期待していなかったけど、これはすごい拾い物。百合シーンは作者の好みとして、ヒーローが社会性をもって活躍する世界観。ウォッチメンのものすごく軽いバージョン。
とある飛空士への誓約 3 (ガガガ文庫)

とある飛空士への誓約 3 (ガガガ文庫)

本作一番の萌えキャラであるバルタくんが若干活躍しますw
恋歌でも思いましたが、作者は幼馴染キャラに何か恨みか憎しみでもあるんでしょうか?あまりに報われない結果になりそうで・・・・。
作中でスパイ2名が判明したけど、これって読者への仕込みですよね。多分スパイ+売国奴で3人になると思うんだけど。
CLAYMORE 25 (ジャンプコミックス)

CLAYMORE 25 (ジャンプコミックス)

ちょっとだれてきたと思っていましたが、持ち直しました。作者は伏線張るのうまいなー。
クラリス退場も、カバー見返しのイラストでぐっと来ます。本書を読む際は、通読後にカバーをめくってみましょう。
戦争廃墟

戦争廃墟

廃墟好きクラスタの本なんだけど、写っている建物がやたらと上手に設計されているように思うんですよ。前も触れた掩体壕。かなりライズの低いシェルで、厚みは多分対爆性能で決まってるけど、足元のスラストをどう処理したんだろ。これ、シェルの専門的な知識がある人が設計して、しかるべき人が現場監督しないとできないよ。
他の爆薬倉庫やら塔やら、物資が全くないと言われた中で良く作ったものです。最少の材料と手間で最大の効果を得るという生産性からすると、極めてよく考えられたものです。
この手のを設計・施工してた連中が戦後に民間の建物を作りまくったんだろうなぁ。戦前の構造物も興味ありますが、1940年代後半から50年代前半の設計水準はどうなんだろ?軍隊関連は機密事項だったものの、従事していた人から徐々に漏れたんじゃないかな。
現在の建築に関する技術はほとんど建築学会もちなんだけど、そうではない技術の流れが当然軍の中にあったはずで、これらの流れについても調べてみたいものです。
個人的に今の連載漫画の中で最大の楽しみ。ひびきと梶原くんの指揮者対決やいかに!?
梶原くんの指導教官による指揮者の資質についての考えがとっても共感できます。

未熟なのは仕方がない。当然のことだ。
技術不足・経験不足の若い指揮者にとって何よりも大事なのは、"こういう音楽を奏でたい"という意欲と揺るぎのない確信

これは建築家業界でも同じですね。建築家という人種は常に何を表現したいのか?に対する答えを持っていないといけません。私は持てそうにないことが学生時代に分かったので、そっちの道はあきらめました。
やまむらはじめ氏のヒット作は神様ドォルズなんだけど、こっちの青春群像劇も大変素晴らしい。けしからん乳の持ち主が毎回年上というのも、何かの業でしょう。