何を元に決めるか?

日建・山梨知彦氏の建築展、アルゴリズムで会場構成
何を根拠に意思決定を行うかは自由かと思いますが、私はこの手のアルゴリズムで自動的に決めたものにしたがって物事をやることが嫌いです。なぜかと言うと、その意思決定は自分でやる必要が無いため、やる意味がなくなるからです。あとは、境界条件をすべて入力しないと答えが出ないので面倒です。自分で『なんとなく』やったほうがはるかに早いですね。現状では。
というか、社会人の最初に『誰それがこう言ったからこうしました!』はNGだと習わなかったんですかね。こんなふざけた発言をしたら、即死刑の教育だったもので、不思議です。

 「各プロジェクトの展示で使用する写真の選択と序列は、山梨グループの全関係者が参加したネット上の人気投票で決定している。配置に当たっては、山梨自身のレイアウト時の癖をプログラム化したレイアウトアルゴリズムを用いている。(中略)レイアウトの決定に向けて山梨自身が行ったことは、序列の重みづけと、それぞれのプロジェクトに当てはめる比率の選択と、パネル間のすき間寸法の調整と、それらを経て自動発生されたレイアウトからの選択だけであり、これは通常のプロジェクトにおける山梨の関わりを象徴的に示すものともなっている」。

なんだか難しく書いてありますが、平たく言うと『こういう答えが出たから仕方が無い』と読めます。そもそも、アルゴリズムなんてものは『どんな馬鹿でもチェックリストに沿っていけば、適用範囲の中で万人に同じ答えが出せる』という意味です。二流大学を出た人がこういう手法を使うのはかまわないと思いますが、日建設計にいる東大とか京大とか良い大学を出た人間のやることではないと思います。ぶっちゃけた話、こんなもんは外注設計の論理です。『決められた範囲の中でやってまーす!』って、可能性を自分で制約して何がうれしいんでしょうか?高学歴のインテリが、自分で水平線の手前でやっている宣言をするとは恥ずかしくないんでしょうか?

この手のデザイン手法を使う人間は、頭が悪くて自分でやりたいことが無いんだろうな〜と生暖かく見守ることにしています。横文字にだまされるのは学生までですよね。


基本的に私は最近の日建設計の建物や業務態度が非常に嫌いなので辛口になりますが、先日の日経アーキに出ていた断層をまたぐ免震建物。『アホやろ』の一言で終了なのですが、クリアランス1200mmの設計について肯定的に取り上げられていました。これも、前述の『断層に対する答えなので仕方が無い』と読めました。こんなばかげた設計を許す構造部門は、頭がおかしいのでしょう。私なら、即座に辞表を書いて設計部長に打ち込みますが。。。。
このほかの超高層でも、私の目からすると甘やかされた子供の数字・解析遊びにしか見えません。学歴があるのだから、もっと深く勉強してほしいものです。
って、日建設計をボロクソにこき下ろすメディアも個人もいないので先陣を切って。


フランク・ゲーリー設計のフェイスブック新オフィス。でもこんなのゲーリーじゃないよ...
普通だね。ゲーリーに頼む意味があるんかいな。
いまさらゲーリーというのが、Facebookのセンスが無いなぁと思います。Appleの本社はフォスターだけど、じいさんばっかじゃねーかよ!