費用対効果

首都圏豪雪、屋根崩落が続出した理由|日経BP社 ケンプラッツ
ケンプラッツのなーんも取材してまへん記事なんだけど、気になる点。

当日のアメダス(地域気象観測システム)データを見ると、降雨量に換算して関東地方で100mm程度の雪と雨が降った。全て屋根に積もったとして、約1000N/m2の荷重だ。都や神奈川県の建築物では設計荷重をオーバーしたようだ。気候変動が叫ばれているなかで、設計者には柔軟な設計荷重の設定が求められている。(談)

大学の教授だそうですが、簡単にモノを言ってくれます。手持ちであるのは建築基準法と荷重指針なんだけど、今回の雪はこれを上回ります。いちいち気候シミュレータを使って積雪シミュレーションでもやれというのでしょうか?当然、局所的な積雪を考慮するには建物を入れて、風の流れによる吹き溜まりをモデル化する必要があります。現行の気候解析モデルで、地球全体の気候変動と地表付近の状態による吹き溜まりを同時に考慮できる数値解析モデルは存在するのでしょうか?また、その妥当性はだれが判断するのでしょうか?気候学者?建築の風の専門家?建築の積雪の専門家?世界中を探しても、設計者判断で積雪荷重を柔軟に設定できる人間は絶対に存在しません。
大学の教授が科研費をかっぱらうために、この手のレトリックを使うのは勝手なのですが、観念に取り込まれて自分が何を言っているのかわからなくなるようでは終わりですね。
そもそも論からすると、地震荷重ですらその敷地にあったものを"そこそこ"適切に決められる人間なんて50人もいません。東京限定とか関西限定にしたらもうチョイ増えるけど。
こうやってモノを簡単に言う輩は、観念論者か道化のどちらかなので私は嫌いなのです。
大体、気候変動とやらの影響による境界条件の変化に対して設計者が結果責任を持たなければならないなんてむちゃくちゃもいいところです。自分が何を言っているのかも分かっていないのでしょう。

2月の関東地方の大雪は2.26事件以来なんだよなぁ。(意味深