免震が実際に動いたら?


某社技術研究所。
先日所用の打ち合わせのため行ってきました。
振り子免震建物が意外に小さい。
写真だと、この倍くらいの大きさに見えていたのですが。

免震建物の効果
このサイズの積層ゴムが実際の地震で動いているのは初めて見ました。
貴重な動画かと思います。
構造設計時は、X,Yの1方向ずつ検討するのが相場かと思いますが、実地震動となると非常に複雑な動きをしますね。


近年の建築構造設計は、性能設計志向が強まっています。
これは、仕様規定に縛られない新しい技術を導入する潮流に乗ったもので、技術的な進歩を考えると妥当な流れです。ただし、実大になった場合にどのような挙動をするのか?という問いに対してまったく答えを用意できていません。ようやくE-ディフェンスで実大実験を行えるようになったので、少し進歩しましたが。
そういった意味では、こういった記録を採集するために資金を投入するというのは、非常にすばらしいことだと思います。数値解析でいくら数字を並べたところで、一般の方々の信頼は得られません。免震って一体どうなのよ?という疑問に答えられる貴重な動画ですね。


第2回建築法体系勉強会配布資料
資料5の中に、性能の見える化が提案されています。
耐震性能は、とにかく曖昧ですので、計測器を義務付けてハッキリさせようという狙いです。
それはそれでひとつの意見ですね。
問題は、性能を担保できるほどの設計手法なんてないわけですが。
と、考えると性能設計と呼んでいるのはあくまでも『性能指向型設計』であり、『性能保証設計』ではないということです。
えらい構造設計者の方は、性能にこだわりますがそこまで技術的に成熟したものではないのでしょうという感じはしますね。
この勉強会もどんな結論を出すのやら。。。。不安がいっぱいです。



重要文化財の明治丸
しっかし、豊洲はバベルの塔のようなタワーマンションだらけですね。
本当に住んでるのかな??