読了めも

神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫)

神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫)


UFOに始まるトンデモを詰め込んだ前半と、神に対する考察の後半。BRAIN VALLEYと似た素材ながら、ぜんぜん違う味付けです。パイオニア変則事象は事実ですが、ウェッブの網目はフィクションです。こういう取り混ぜ方はさすがです。
作中で、遺伝的アルゴリズムがほぼ万能のアルゴリズムとして重要な位置を占めていますが、個人的にはそこまで万能ではないと思っています。確かに局所解(偽りのピーク)にはまり込まないという利点はありますが、今度は逆に自分のいる位置が良いのか悪いのかが判断できません。盲目的に進んでいくのがあだとなって、自分の位置がピークなのかどうかがわからないのです。フレーム境界問題の1種ですが、これって未解決問題じゃありませんでしたっけ?現行の(とはいえ私の知識は5年前で止まってますが)使われ方としては、適当に進化を進めて収束した、と『人間が』判断しているはずです。たとえば、100万世代でとめて、100万1世代目に最適解があるかどうかについては不明です。
というわけで、離散的で解局面の凹凸がわからない組み合わせ問題に対しては、強力ですが万能ではないというのが大方の見方では?そこそこマシな答えを探すのには、非常に強力ですが。
長々と書きましたが、タレントの菊川怜の東大の卒論が遺伝的アルゴリズムを用いたコンクリートの調合計画という豆知識を知っておくと、何も役に立たないということです。


きのう何食べた?(5) (モーニングKC)

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こういう奥さんがほしいです。旦那はいりません。


天地明察(1) (アフタヌーンKC)

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主人公だけ、えらく現代的な服装ですね。
映画化しちゃうそうですが、とても不安。