読書傾向

読書界の鬼才・成毛眞氏の「知的な人間は漫画なんて読まない」発言にネットユーザー猛反発?
まさに、適当やっつけ仕事でえらい目にあっちゃいましたね。私は年収500万ゾーンなんで、マンガも読めばアニメも見れば学術書も読めばエンタメも読む闇鍋状態なんで、特に反感もなく。
ファンタジーに逃げる“下流”の人々 -「年収別」心底、役立った1冊、ゴミ箱行きの1冊
このアンケート結果の数値を見て変だと思いませんか?1002人にアンケートを取って、年収ごとに334人のグルーピング。で、そのアンケート結果を表しています。例えば、年収1500万軍団の1位は『もしドラ』の8票。割合で言うと1500万軍団の2.4%です。文系は、順位でモノを言っても笑われないのかもしれませんが、理系の分野ではこんなノイズのような情報をもとに論じたらクビです。
やり玉に挙がっているONE PIECEなんて、3票しかないので1%を切っています。こんな数値に何の意味もありません。完全に有意判定を下せる水準ではないです。統計学の知識もないくせに、こういう馬鹿げた理屈をこねまわしていればそりゃ反感も買いますわw
これまた、1500万軍団に対する論評が笑えます。

1500万の人を見ると『デフレの正体』『日本中枢の崩壊』などを読んでいて、社会、経済の全体像を捉えようとする姿勢がよく出ています。かなり、マクロな視野を持っていますね。

正確にいうと、マクロな視野を持っていると勘違いしている大ばか者ですね。こういう連中が1500万もの収入を得ている社会はおかしいから、もっとまともにしましょうと論評しているのでしょう。多分。
統計的知識を持って、このデータを料理すると仮定すると、1票しか入らなかった本が全体の90%以上を占めているということです(ゼロ冊がない場合)。すると言えることは『プレジデント読者は好き勝手な本を読んでいる』という結論です。まぁ、編集部は分かってて適当に座談会をでっち上げたんでしょうけどw
そもそも論からすると、賢い人はプレジデントなんて読まないでしょうに。

成毛氏主宰のHONZというサイトはよく見ています。まぁ、工学系のノンフィクションを適当に探すのには重宝しているのですが、今一つ『なぜその本を推薦するのか?』という系統が見えてきません。例えば、過去の本を超えるような新しい知見がある場合は過去の本と新刊を並べて紹介すべきですが、amazonの類似商品おすすめ状態なのが不満です。ぶっちゃけただの新刊の帯にamazon類似商品がくっついているだけなので、存在価値がないのではないかと思います。
ただ、この手の『系統を気にする』というのは、オタクとか変態とかいう種類の人たちの宿命なので、普通の人にはこれでいいのかなぁ。

前々から言っていますが、私は本棚を見て普通の人か変態かを見分けます。多分80%位の確度です。住宅特集なんかに載っているお家は、施主が変態のことが多いので、毎度の施主チェックがひそかな楽しみです。普通の一般住宅デザイン雑誌の施主はつまんない人が多そうですね。