読了めも

誰も調べなかった日本文化史: 土下座・先生・牛・全裸 (ちくま文庫)

誰も調べなかった日本文化史: 土下座・先生・牛・全裸 (ちくま文庫)

反社会学講座は面白かった。その後の著作は似たような芸風で離れてたけど、本作は良い。社会学から離れて風俗史とか庶民史と言われるニッチ領域に進出したのは正解かと。
2000年以後謝罪会見と言われるものが増えているのは、、コンプライアンスという横文字のせいだよなぁ。会社にいたときは、だれそれが悪いばっかりだったもんね。
この路線で行くなら、シリーズ前半のパトレイバー路線は不要でしたね。そこそこ人気出てから路線変更したのでしょうが、今になってみれば最初からミリタリーで行くべきでした。
で、フルメタ4期はまだだよねぇ。
食と建築土木

食と建築土木

取り上げられるのは、大根櫓などのいわゆる『建築家なしの建築』です。用途限定・期間限定・材料しょぼいの3点セット。建築の構造からみれば、どれもこれもヒョロヒョロなのである種の緊張感はあります。
学術的に意味があるのかないのか知りませんが、何かしらの用途があって屋根がついていれば建築のハズなので、なかなか興味深いものがあります。
本書で取り上げられたのは、基本的に『干す』シリーズ。外国のどっかで塩の抽出かなんかで櫓を組むやり方があるらしくて、割とでかいそうです。視界に入っていないわけわからん建造物を探すのも面白いよね。
シロさん50歳かよ・・・・・・・。
私はよしながふみ好きなんだけど、彼女の漫画を読むには食通の偏差値不足なのが返す返す残念。日ごろコンビニ弁当ばっかり食べているので、食材が分からないんだな。
世の中にはいろいろな本があるということで。
建築関係の珍書ってあるのかしら。
思いつく範囲で。このシリーズ。何が珍書だよと突っ込まれそうだけど、出版社に注目。
はい、誰もが知ってる左翼出版社の三一書房です。3.1独立運動だよね。
なんでこんなところから建築家全集が出るかはお察し。レーモンドを1番に持ってくるあたりが。そして前川國男入ってない・・・・。マルキストはダメですか。そうですか。
コンクリート造の寺院建築 (1977年)

コンクリート造の寺院建築 (1977年)

鉄筋コンクリート造の寺を集めた本。結構面白い。そのうち読みます。
モダンなビル風味なんだけど、寺に見えないから相輪刺してるやつとか、設計者の葛藤が見えます。
施工は松井建設多いね。世の中にはRCの寺専門にやる設計事務所もあるみたいですし。
大岡實を支えた人々 大岡實建築研究所
構造設計は小野薫氏。東大第二工学部の人やね。
ワケありな映画

ワケありな映画

そりゃ、いろんな人を集めて大きなお金が動くので、大なり小なり何かしらあるさ。
終わりのセラフ 6 (ジャンプコミックス)

終わりのセラフ 6 (ジャンプコミックス)

予想通りアニメ化。
設定の説明先行で、典型的に面白くないラノベだなぁ。
考証 福島原子力事故 炉心溶融・水素爆発はどう起こったか

考証 福島原子力事故 炉心溶融・水素爆発はどう起こったか

今すぐ英・仏・中に訳して全世界に配るべき。あとは、スケールの正確な全体図面と敷地図面も入れるべき。
原発事故で医学部の先生と理学部の先生は頑張って説明してたけど、工学部の先生の影が薄いのが残念でした。現場に口出したくないのは分かるけれども。
本書は水素爆発のメカニズムについての、現場サイドの意見になるので間違っている個所や概算が甘い箇所があるかもしれません。でも、起きる現象についてはおおむねなぞれてるような気がします。難しい精算は行っておらず、すべて電卓でできる概算レベルで現象を追っています。私も100%は理解できてませんが、工学に関係するものはこうでなくてはいかんと思わされる良い本。
メルトスルーの概算時に、RCスラブの厚みを150mmとしてるけどこれは明らかに違うと思われ。ただし、該当箇所がよく分からんのであっているかも。
現代建築愚作論

現代建築愚作論

50年前の論評が今でも通じるのは、本質をついているからか建築家村が保守的だからか。私は後者だと思います。

今まで進歩的で善良なる建築家はしばしば素朴なる人民密着主義を唱えてきた

と、そのあとボロクソに酷評されてますけど、特に震災後に雨後の筍のように湧いてきましたね。どこかに教科書でもあるのでしょうか。

わたくしは思う。建築家は開き直れと。心にもないことをいってポーズをとるのをやめよと。原題この時期においては、確かに露悪的な建築家が必要である。そしてふてぶてしく開き直った建築家に、初めて主体性の可能性がある

伊藤ていじ氏による。これ、レム・コールハースのことまんまやんけ。
終始こんな論調での酷評だというのに、解説が藤村龍至氏というのは編集者の体を張ったギャグということにしておきましょうw