限界耐力計算

木造の耐震診断で利用してます。
JSCA関西の表計算シートが2階建までしか対応していないのは、固有値計算が面倒だからですね。わかります。当然、立体モデルの荷重増分解析ができないので、インチキ変位増分でやっていますが、これはちょっと適当すぎるでしょう。しかも、耐力要素のQ-δ関係が参考図書によって倍半分違うのは、手法としてちょっとまずくないか?あまりに蓄積がなさ過ぎるので、適用するのに躊躇します。計算上納まっていれば良いという考え方もありますが、これを新築に適用して仕様規定を外すのに、非常に大きな問題があるかと。どうも、木造の伝統工法をなんとか基準法の範囲内で使うために生まれた方便のようなもので、積極的にこれを用いて設計するのは問題でしょう。私の場合も、耐震診断で用いているだけですので、これを新築に使おうとは思いません。
限界耐力計算って、そもそも3次元のフルモデルに対して増分解析をちゃんと行ったうえで、1質点系のモデルに縮約して耐力だけではなく応答値も擬似的に算出するのがミソであって、決して簡易的にできるものではないと理解しています。インチキ変位増分の場合は、1次モード形状に依存しすぎて、恣意的に数字を納めることができちゃうのがダメでしょうに。

伝統構法を生かす木造耐震設計マニュアル―限界耐力計算による耐震設計・耐震補強設計法

伝統構法を生かす木造耐震設計マニュアル―限界耐力計算による耐震設計・耐震補強設計法

  • 作者: 木造軸組構法建物の耐震設計マニュアル編集委員会
  • 出版社/メーカー: 学芸出版社
  • 発売日: 2004/04/10
  • メディア: 単行本
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木造の住宅をいくつかやりましたが、木造は構造計算するものじゃないですね。大工さんが言ったとおりに納めるのが一番です。たぶん、構造計算はムダです。木造のインチキ3階建ての構造計算が気に入らなさ過ぎて。。。。耐力要素の水平剛性と耐力が線形関係で、しかも有効数字が少なすぎるので計算してもムダですな。もうちょっとマシかと思っていましたが、ここまでチープな設計体系とは思っていませんでした。


またもやプロジェクト中断。マンションは30打数1安打くらいの割合でイヤになりましたが、住宅レベルですら着工できない例が増えてきました。ホントに・・・・とことん建築と無縁の生活過ぎる。さっさと足を洗うぞー!


下野して、世間の構造設計をいくつか見ましたが、あまりにひどすぎる。私も大概ひどい設計をしていると思っていましたが、本当にひどい。ひどすぎる。冗談抜きで、まじめに考えているのが馬鹿らしくなるレベルです。大学の先生や役所の人が実務設計者にプリプリ怒るのも仕方がないです。あまりに勉強不足。知識不足。正直、話にならんなという人がたくさんいます。まぁ、この程度でご飯が食べられるので、楽といえば楽ですが。未来がなさ過ぎるのが最大の問題ですね。


バファローベル公式フォトブック

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さっさとベルたそのfigmaをリリースせよ!
3次元で、造型に破綻がないのはやべぇ。


今晩放送した「ドリームハウス」の土の家が狂気の沙汰すぎた。
アトリエ天工人か・・・・・。やめとけって。
このレンガって、たぶんJISじゃないから指定建築材料として使えないはずで、建築不可能なんですが、いったいどんな手品で回避したんでしょうか?
この前、この番組のクルーが打ち合わせ風景を取材に来ましたが、大丈夫か??放映時はスレに張り付いておこうw。あ、私は担当ではないですよ。